「ちょっと変更してほしい」(1)

お題「お前のやり方でも正しいんだけど、他のところはこういうやり方で統一してるんだよね……申し訳ないけどそう直してくれない?」

まず「統一してるんだよね…」「申し訳ないけど」をばっさりカット。英語で遠慮してると意思疎通ができないのではっきり言う方が良い。以下では「こういうやり方」を指示するのにスタイルガイドがどこかに置いてあると仮定:

That’s one way to do it, but we use a different style. Please modify according to [this style guide](URL)

a/the (1)

多分何回も何回も書くことになると思う a/theの話(なので「1」としてある)。冠詞は日本語にない概念だから腑に落ちるまで難しいんだと思う。

とりあえず学校で教わる定義が一番正しいんだけど… もっと感覚に近い話をしたい。

まず基本:コンテキストで特定できるものは”the”。特定できないもの、一般的なものは”a”。

以下の諺は「一般的」なリンゴを指してるから”a(n)”がつく

An apple a day keeps the doctor away

以下のように「そこにあるリンゴ」と特定できる場合は”the”がつく

Can you please hand me the apple over there?

今度はエンジニアが使うかもしれない用法:

I think we should return a current status

この用法を見ると、この文章以外のなんのコンテキストがなくても”a”じゃないことがわかる。なんでかというと”current”としているところで、statusは「現在のステータス」と特定できる。なのでこれは”the”が正しい。

I think we should return the current status

もしここで”a”を使うなら特定できないステータスでなければいけない。例えば「ここでなんらかしらのステータスを返すべきだ」なら、どのステータスなのか特定できないので”a”になる

I think we should return a status code here

多分この後もまたいつか続く。

Wanna

省略形は口頭で言う分には問題ない

I wanna get this done before we go to lunch

でもメール等で文章に残る場合は止めておこう。コンテキストにもよるけど、Wannaとかは「〜してぇんだけど」くらいの語感になると思ってていい。古い話で恐縮だけど、おじさんはWannaを文章で見ると「Spice Girlsか!」とツッコミを入れたくなります。

I want to get this done before we go to lunch

とするだけで「普通」の文章になる。

コメントの丁寧さ

Pull Request等で同僚からコードに指摘をもらった時に

Thank you very much for your comments, I appreciate it

まで書いても別に何も間違ってないのだけど、ちょっと英語文化的には違和感を感じる。

日本人同士だと丁寧語を使うのは当たり前なので、そこをベースに英語の対応文を探してコメントとかに使ったりしても何も問題ないと思うけど、相手が欧米人の同僚とかだった場合英語は基本そこまで気にしなくて良いので、日本人からしたらちょっとラフなくらいの感じで書いたほうが良い気がします。

Thanks, got it.

程度が個人的にはおすすめ。オープンソースプロジェクトとかで知らない相手からだった場合はまたちょっと一考だけど、社内だったらそれくらいで良い。