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無視されるのが一番嫌だ

 結局、キャンセルされた米韓首脳会談は、韓国側が「会う機会をくれ」と言ってきたから米国が受けただけ、という不都合な真実を明らかにしてしまった。つまり、今の韓国を巡る状況に米国が「さほど大きな関心を持っていない」ことが分かってしまったのです。

 オバマ大統領は、9月に会う習近平主席と力勝負せねばなりません。そのためにも4月に安倍晋三首相と会って対中政策――露骨に言えば中国包囲網をきっちりと作っておく必要があった。でも韓国は中国包囲網に加わろうとはしないし、そこで重要な存在としてカウントされてもいない。

鈴置:それどころか、韓国は中国側に寝返りかねない。

木村:少なくとも「中国との対抗」に関しては、米国が韓国に期待するものは多くない。米国とすれば、朴槿恵大統領が来たくなければ来なくてもいいのです。だからキャンセルにも冷淡に対処することになった。

鈴置:韓国人は無視されると極端に落ち込みます。「嫌われる方がまだいい」などとよく言います。

東大新入生のイライラ

木村:東大の新入生に似ています。地元では秀才ともてはやされ、意気揚々と駒場のキャンパスにやってきた。東大でも自分の存在を見せつけるべく、意気揚々と意見を披露する。

 でも、周囲も皆、東大生。「そんなこと、誰でも知っているよ」と一蹴され、自分の存在の小ささに愕然とする――そんな感じです。

 「ようやく先進国になった」と思ったのに、国際社会で期待したほどに存在感を高めることができない……。韓国のイライラはこんなところにあると思います。

なるほど、それで日本の世界遺産登録に対しても、国を挙げて阻止に動いたのですね。

鈴置:大統領自らが反対を表明したうえ、阻止するためわざわざ外相をドイツやクロアチアに送った。異様です。

木村:他の国から見れば「異様」に見えるかもしれませんが、韓国とすれば自らのプライドがかかった大勝負なのです。同時に、国内的には「大統領の面子を潰した」と叱られないか、側近たちが恐れる――という図式でもあります。


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