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ガザ地区の戦闘「双方が戦争犯罪の疑い」6月23日 8時01分
去年夏、パレスチナ暫定自治区のガザ地区で起きた戦闘について、国連人権理事会の調査団は報告書を公開し、イスラエル軍とイスラム原理主義組織ハマスの双方が戦争犯罪を犯した疑いがあるとしつつ、イスラエル軍の内部調査の信ぴょう性に疑問を投げかけました。
国連人権理事会の独立した調査団は、去年7月から8月にかけて続いたイスラエル軍とハマスの戦闘について、22日、報告書を公開しました。
報告書は、イスラエル軍による空爆がおよそ6000回、砲撃が5万発に上り、742人が住居への攻撃で犠牲になったとして、政府の高いレベルで攻撃が容認されていたのではないかと指摘しています。
一方、ハマス側にも6500発を超えるロケット弾などを発射し、イスラエルの市民を恐怖に陥れるねらいがあったと推測されるとして、双方が戦争犯罪を犯した疑いがあるとしています。
ただ、報告書は、イスラエル軍の内部調査について、目撃者への聞き取りが十分に行われていないとして信ぴょう性に疑問を投げかけているほか、イスラエルが情報の提供や調査団のガザ地区などへの立ち入りを認めなかったと指摘するなど、総じてイスラエルを厳しく非難しています。
報告書は今月29日に国連人権理事会に提出され、今後、国際刑事裁判所による戦争犯罪の有無を調べる捜査が行われた場合、参考にされるものとみられます。
報告書は、イスラエル軍による空爆がおよそ6000回、砲撃が5万発に上り、742人が住居への攻撃で犠牲になったとして、政府の高いレベルで攻撃が容認されていたのではないかと指摘しています。
一方、ハマス側にも6500発を超えるロケット弾などを発射し、イスラエルの市民を恐怖に陥れるねらいがあったと推測されるとして、双方が戦争犯罪を犯した疑いがあるとしています。
ただ、報告書は、イスラエル軍の内部調査について、目撃者への聞き取りが十分に行われていないとして信ぴょう性に疑問を投げかけているほか、イスラエルが情報の提供や調査団のガザ地区などへの立ち入りを認めなかったと指摘するなど、総じてイスラエルを厳しく非難しています。
報告書は今月29日に国連人権理事会に提出され、今後、国際刑事裁判所による戦争犯罪の有無を調べる捜査が行われた場合、参考にされるものとみられます。
イスラエル「問題なく正当」
イスラエル政府は今月14日、ガザ地区への軍事作戦について独自の報告書をまとめ、軍の攻撃は市民の犠牲を避けるため検討を重ねたうえで行われたものだとして、国際法上、問題はなく正当だったと強調しました。
ネタニヤフ首相も「真実を知りたければイスラエルの報告書を読んでほしい。根拠のない批判を続けたければ国連の報告書で時間をむだにすればいい」と述べています。
イスラエル政府の報告書には、国連人権理事会の調査団に対して開示されなかった軍内部の資料が参考資料として示されており、国連人権理事会による調査は不十分だと印象づけるねらいがあったとみられます。
ガザ地区での戦闘を巡る戦争犯罪の有無については、ことし4月、国際刑事裁判所に加盟を果たしたパレスチナがイスラエルを追及する構えを見せており、国連人権理事会の報告書はその捜査の中で参考にされる可能性があります。
一方、イスラム原理主義組織ハマスは「国連の報告書がイスラエルの戦争犯罪を非難したしたことを歓迎する」とする声明を文書で発表しましたが、みずからの行為も戦争犯罪の疑いがあると指摘されたことについては触れませんでした。
ネタニヤフ首相も「真実を知りたければイスラエルの報告書を読んでほしい。根拠のない批判を続けたければ国連の報告書で時間をむだにすればいい」と述べています。
イスラエル政府の報告書には、国連人権理事会の調査団に対して開示されなかった軍内部の資料が参考資料として示されており、国連人権理事会による調査は不十分だと印象づけるねらいがあったとみられます。
ガザ地区での戦闘を巡る戦争犯罪の有無については、ことし4月、国際刑事裁判所に加盟を果たしたパレスチナがイスラエルを追及する構えを見せており、国連人権理事会の報告書はその捜査の中で参考にされる可能性があります。
一方、イスラム原理主義組織ハマスは「国連の報告書がイスラエルの戦争犯罪を非難したしたことを歓迎する」とする声明を文書で発表しましたが、みずからの行為も戦争犯罪の疑いがあると指摘されたことについては触れませんでした。