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 目と耳、言葉が不自由な三重の障害を克服し、「奇跡の人」と呼ばれたヘレン・ケラー(1880~1968)が、78年前に初めて来日した際につづった手紙が見つかった。日本の障害者福祉に大きな影響を与えたヘレンの功績を伝えようと、桃山学院大学(和泉市)で来月6日に記念講演会が開かれ、手紙が披露される。

 ヘレン・ケラーは1937年4月に、米ニューヨークから横浜港に到着した。当時の首相やろうあ団体の関係者らと面会し、市民から熱烈な歓迎を受けた。各地を回って講演などをし、8月に帰国した。

 今回見つかった手紙は、同年5月末に滞在先の長崎・雲仙のホテルから朝日新聞の上野精一社長(当時)にあてたもので、昨年12月に、元社員の濱田光雄さんの遺族宅から見つかった。タイプ打ちの英文で、末尾にヘレンの自筆サインが記されていた。