芸能生活50周年を迎え、今もなお精力的に活動をしている俳優・杉良太郎さん。
時代劇を中心に俳優として活躍する傍ら、慈善活動にも取り組んでいることで有名です。
今回は、そんな杉さんの名言を紹介したいと思います。
1. 父親として
出典 http://heart-0306.seesaa.net
杉さんは、実子3名・養子81名のお父さんでもあります。
人数の多さに驚くばかりですが、そこには杉さんの断固たる決意がありました。
第9回ベスト・プラウド・ファーザーin関西で特別部門として表彰された際のコメントで、次のように語っています。
「足長おじさんじゃない。健康面、学校、すべてを自分の子供と同じように」
“足長おじさん”として接するのではなく、あくまでも“実の父親”として接しているのです。
「人間も動物も成長するまでは大人の責任がつきまとう。私自身、受賞をきっかけにこのことをもう一度考えてみたい」
表彰式の中で、少年犯罪の増加についても触れており、親の愛情が必要不可欠だともコメントしていました。
大人として、子どもをどのように導くのが良いのかを杉さんは考えているようです。
2. 特別矯正監として
杉さんは、15歳の頃から刑務所への慰問活動を続けており、現在は法務省の特別矯正監に任命されています。
半世紀以上も受刑者や、刑務所で働く職員の方と接してきた杉さんの言葉は、厳しくもあたたかいものでした。
職員が仕事に誇りとやりがいを持てるよう、それぞれの犯罪傾向に対する専門官を育て、刑務所が ただ刑期を終えるための場所ではなく、再犯をさせないように矯正する施設になるようにしていかなければならない。
杉さんは、刑務所を慰問した際に刑務官の方とも意見交換を行うことがあります。
現場で起きていることに耳を傾け、問題点や改善点についても法務省へ伝えているのです。
実際に、浜崎あゆみさん、EXILEのATSUSHIさんなどが任命された「矯正支援官」という、刑務所への慰問活動などを通して受刑者の更生を応援するポストは、杉さんの発案で創られました。
「みなさんの決死の覚悟のおかげで今の日本がある。自分もいつでも作業を手伝いたい」
今回は視察だけでしたが、杉さん自身は作業も手伝いたかったそうです。
口だけではなく、実際に行動するところが杉さんらしい…涙。
4. 時代劇俳優として
杉さんは、時代劇の一時代を作った俳優でもあります。しかし、現代において時代劇は風前の灯…。そこで、若い世代にも見てもらいたいという思いから、自ら企画・主演した時代劇にEXILEの小林直己さんを起用!
この作品について、そして次代を担う人材について語っていました。
「ミスキャストだと思うね。僕は端っこに出てね、若い人に主演をやらせたかった。いつまでもおじいちゃんが刀を振っていてもしゃあないから。探したんだけど出てこなかった。育てたいよね」
杉さんは、もう次の世代のことを考えています。自身が演じてきた時代劇というジャンルを、後世に残したいという想いが強いからこそ、今回の異色コラボも実現したのではないでしょうか。
温故知新を地で行く杉さん、素敵です!
5. 慈善活動をする者として
もはや説明も不要なくらい、杉さんは慈善活動に力を入れています。その活動費は全て私財から賄われており、金額にすると数十億にも上るそうです。
しかし、そんな杉さんの活動を売名行為と揶揄する方もいました…。
「ああ、偽善で売名ですよ。偽善のために今まで数十億を自腹で使ってきたんです。私のことをそういうふうにおっしゃる方々もぜひ自腹で数十億出して名前を売ったらいいですよ。」
この切り返し…カッコ良すぎます。自分のことを揶揄するよりも、困っている方へ手を差し伸べて欲しいという気持ちが伝わります。
そして、震災から4年経った今でもその想いは変わっていませんでした。
「売名行為ですか? と、これまで嫌というほど聞かされてきました。もう反論する気もないけど、やったほうがいいんです。1億3千万人が売名でいいから、被災者に心を寄せてください」
売名と言われようが、やるべきことは一つ。被災者を第一に考えている杉さんだからこそ、この言葉が許されるのではないでしょうか。
ぐうの音も出ないほど、愛と優しさに満ちている杉さん…しかし、杉さんの優しさは慈善活動だけに留まらず、困った人全てに向けられていることが分かるエピソードもありました。
番外編 あの人も杉さんに救われていた
元プロ野球選手の元木大介さんも、杉さんに救われた一人。
ハワイに野球留学をしていた時、ホストファミリーが多忙だったため、毎日カップ麺を食べる生活を送っていました。
そんな時、同じ家に下宿していた友人が、杉さんの長男に英語を教えていた縁で、元木さんはハワイの杉さん宅を訪問したのですが…
杉さんはいらっしゃいませんでしたが、ご家族は僕の野球留学のいきさつを報道で知っていて、6畳のプレハブ小屋に住んでいることを聞くと、「こっちに移ってらっしゃい」と言ってくれました。
出典 http://www.nikkan-gendai.com
なんと、親戚でもないのに自宅に住むことを勧めてくれたのです!
杉さん一家の厚意は、それだけに留まらず…
家賃も食費もいらないと言ってくださり、今も本当に感謝してもしきれません。
出典 http://www.nikkan-gendai.com
もう…一家揃って優しさの塊じゃないか!
元木さんは、杉さんの長男・純大さん(現在は俳優として活動中)が同学年ということもあり、すぐに仲良くなったそうですが、何よりも異国の地で日本人がいて日本語が話せることが、本当に嬉しかったとも仰っていました。
杉さんの発言は、どれも名言に思えるほどに重みのあるものばかり…さながら人生の教科書のようにも感じられました。
杉さんのようには成れずとも、その心意気だけは忘れずに毎日を丁寧に過ごしたいものです。