【東京聯合ニュース】韓国外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官は21日夕、岸田文雄外相と都内の外務省飯倉公館で会談し、旧日本軍の慰安婦問題などを協議した。
尹長官の訪日は就任後、初めて。両国の外相会談は3月の韓中日外相会談以来となる。
両国外相は数十人の韓日報道陣の前に立ち笑顔で握手を交わし、通常の会談でメディアに公開する「冒頭発言」をせず、会談に臨んだ。
会談では朝鮮人が強制労働させられた施設が含まれる「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産への登録問題や、東京電力福島第1原発事故を受けて韓国政府が取った日本産水産物の輸入規制なども協議したとされる。
尹長官は安倍晋三首相が8月に発表する戦後70年談話に正しい歴史認識が反映されるべきだとする立場を伝えた。また、まだ実現していない韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍首相による首脳会談の開催についても基本的な立場を確認した。
会談後は夕食会の席に移り、協議を続けた。会談には韓国側から柳興洙(ユ・フンス)駐日大使、李相徳(イ・サンドク)外交部東北アジア局長が、日本側からは杉山晋輔外務審議官、外務省の伊原純一アジア大洋州局長が同席した。
尹長官は22日に安倍晋三首相を表敬訪問し、在日韓国大使館主催の国交正常化50周年記念レセプションに出席する。民主党の岡田克也代表との会談も予定されている。