日本で習った手芸、今では日本人ママの先生に

日本人駐在員夫人の「手芸の先生」チェ・ヒジュさん
エプロン・ペンケースなど日用品作る手芸教室10年目
著書『手作りの贈り物』出版
「手作りの袋にマスク入れてご近所にプレゼントを」

 チェさんの授業は決して難しいテクニックが必要なわけではない。ぐし縫いや返し縫いといった基本的な縫い方や刺しゅうのやり方で日用品を作る。その第一歩は「袋」作りだ。端切れ1枚と綿のひもが1本、そして糸さえあれば誰にでも作れる。「本当にささやかなプレゼントも布の袋に入れて贈れば、受け取った人の気持ちが全然違います。大きさを変えれば下着を入れる袋、サシェ(におい袋)、お弁当袋などになるし、表にちょっとした刺しゅうをしてひもで縛れば、それだけでステキなプレゼントになります」

 本を読むのが好きな夫のために作ったブックカバーやしおりは、周囲の人々から「称賛」された。コースターは正方形の布2枚と、中に入れる綿さえあれば準備完了。スーパーや無印良品のような店で売っているふきんを買い、ふちを縫って隅にきれいな色の糸でステッチを入れれば、世界に一つだけの贈り物になる。

 手芸品だけではない。チェさんはジャムやハーブソルトを手作りし、袋に入れてプレゼントする。

 「ハーブソルトは本当に簡単です。ローズマリーなど家で育てられるハーブの葉を水で洗って乾燥さた後、ミキサーに入れてコショウの実をひいたものや塩と一緒に掛ければ終わり。きれいなガラス瓶に入れてプレゼントしてください」

 これまでのノウハウをまとめ、このほど著書『手作りの贈り物』を出版したチェさんは、「針仕事をしながら何かをゆっくりと少しずつ作る時間は、私にとって癒やしの時間」と笑った。

 「目と手、針・糸・布があれば、頭の中のごちゃごちゃした考えが消え、ひたすら手を動かすようになります。ヨガで目を閉じて、両手をひざの上に載せた姿勢で瞑想(めいそう)するように、雑念のない静かな状態と同じですね」

金潤徳(キム・ユンドク)記者
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