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 米ボーイング社の最新鋭旅客機「787」の初号機(全長56メートル、幅60メートル)が中部空港(愛知県常滑市)に贈られることになり、22日午後、本社がある米・シアトルから中部空港に到着した。空港会社は空港島での展示を検討している。

 ボ社によると、787は2011年から商業飛行を始め、1100機以上の受注がある。主翼や前胴部など機体部品の35%を愛知県内の工場で生産。ボ社の部品倉庫がある中部空港は、米国各地の工場へ空輸する日本唯一の拠点だ。こうした縁で、ボ社で初の海外への航空機寄贈が実現した。

 中部空港に着いた初号機を「おかえりなさい」の横断幕で迎えた。操縦したボ社のパイロット、マイク・キャリカーさん(59)は初号機の09年の初飛行でも機長だった。「次の世代が航空学などを学びたいと思える展示をしてほしい」と話した。

 空港会社は7月7日に初号機寄贈の記念式典を開く。初号機から3号機は試験飛行専用で、2号機と3号機は米国の博物館に展示されている。(小暮純治)