国立大病院長会議:医師の倫理教育を徹底を…緊急提言発表
毎日新聞 2015年06月22日 19時28分
国立大病院長会議は22日、医師の倫理教育を徹底し、診療体制を強化するなど安全で質の高い医療の実践を求める緊急提言を発表した。群馬大病院で複数の患者が腹腔鏡(ふくくうきょう)手術で死亡するなど、医療過誤が相次いだため。記者会見した同会議代表の山本修一・千葉大病院長は「大学病院の信頼を大きく揺るがしている。真剣に受け止めなければならない」と述べた。
群馬大病院では、臨床研究で実施すべき医療行為が、倫理委員会の審査を経ず担当医の判断で行われていた。緊急提言は「再発防止のため、医師らに対する倫理教育に加え、組織として適切な判断と対応ができる体制整備が必要」と指摘した。
他にも、重篤な有害事象が起きた場合、必要に応じて診療科をまたいだ会議で検討する▽安全文化の醸成に努める−−ことなどを求めた。【河内敏康】