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 国会で審議中の安全保障関連法案の廃案を訴える集会が21日、大分市のJR大分駅前であった。弁護士や学者、各種団体の呼びかけに応じた市民ら約200人が参加。プラカードを掲げ「戦争法案、やめちょくれ」と声をあげ、駅周辺を練り歩いた。

 集会は府内中央口広場であり、呼びかけ人らが法案に異議を唱えた。集団的自衛権の行使を認める法律の整備で抑止力が高まるという(安倍晋三首相の)主張に対し、県保険医協会の川野桂吾理事は壇上で「医療など人道支援に徹するのが最大の抑止力になる」と反論した。

 今月4日の衆院憲法審査会では、自民推薦を含む憲法学者3人全員が安保関連法案を違憲と指摘した。共産党の田村貴昭・衆院議員(比例九州)は審査会に触れ、「平和主義を根底から覆す法案。論戦で廃案にする」。法案撤回を求める「集会宣言」を採択後、参加者は約1・5キロをデモ行進。大分市の女子大生(19)は「国民の多くが駄目だと言っているのに無理に(法案を)通そうとしている。国民の声を聞いていない」と話していた。(稲垣千駿)