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【主張】
中国「工事完了」 言い訳にもならぬ説明だ
岩礁埋め立て問題は、多くの国の懸念事項となっており、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議や主要国首脳会議(G7、サミット)の声明、宣言などにも明記された。
23、24日にはワシントンで、米中両国が安全保障を含む幅広い課題を協議する米中戦略・経済対話が開かれる。南シナ海問題も主要議題となるだろう。
中国は、「埋め立て完了」の発表により、米側との応酬を乗り切れると考えているのだろうか。
埋め立ての範囲は広げないが、施設建設は継続する。そんな言い分は受け入れられない。米側には強い態度で臨むよう求めたい。
南シナ海での衝突を回避することを目的としたASEANとの「行動規範」交渉でも、「中国支配の人工島」をすでにあるものと認めてはならない。
9月には習近平国家主席の訪米が予定される。その成果を内外に示すため、中国は批判回避へ表向きだけの発言を繰り返しかねない。日米両国はASEANやオーストラリアなどと結束し、さらに強く人工島放棄を迫るべきだ。