最終日、18番でイーグルパットを外し、悔しがる鈴木愛=千葉市・袖ケ浦CCで(武藤健一撮影)
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◇ニチレイレディス<最終日>
▽21日、千葉市・袖ケ浦CC新袖C(6584ヤード、パー72)▽曇り、気温23・7度、風速3・4メートル▽賞金総額8000万円、優勝1440万円▽54選手(うちアマ1人)▽観衆4400人
鈴木愛(21)=セールスフォース=が9アンダーとし日本人最上位の3位タイに入り、目標としていた全米女子オープンへの遠征費を獲得した。優勝は申ジエ(韓国)。3打差3位から出た申ジエは5バーディー、ノーボギーの67をマーク、通算11アンダーまで伸ばし、逆転で今季2勝目を飾った。5月のサイバーエージェント・レディス以来の日本ツアー通算11勝目。
逆転Vの大魚は逃したが、狙っていた本命はしっかりゲットした。今大会直前の15日に全米女子オープン(7月9〜12日)の最終予選をトップ通過して憧れのメジャー切符を手にした鈴木の狙いは、米国へのチーム遠征費を調達することだった。
「スタートから攻めていくことができた。きょうは優勝したいなとは思ってたけれど、そんなにガツガツいくんじゃなくて、攻めつつ守るところは守るゴルフができたらと思ってました」。首位と4打差6位からの最終日。頂点を狙いつつも、絶対に撃沈しないゴルフを目指し、実行した。米国にはコーチ、トレーナー、キャディーに通訳も同行してもらう予定。大所帯の遠征費は交通費、宿泊費だけを考えてもざっと300万円ほどかかる見込み。だから今大会での上位フィニッシュは必須だった。
前半4バーディー、1ボギーで折り返し、13番で5つめのバーディーを奪った時点では、首位に1打差まで迫った。しかし、16番でショットを曲げ痛恨のボギー。18番はバーディーで締めたが、3位にとどまった。「いい流れで来てて8、16番でボギーをたたくのは、自分の中にまだ甘さがあるということ」と反省しきり。それでも賞金480万円を全米用に獲得できた。
「きょうは父の日で、妹の誕生日で、両親の結婚記念日。久しぶりの上位だし、優勝争いもできたし、楽しく回れたし、全米へ向けても稼げたし」とニッコリ。「今は雨の日以外なら、すごくいいショットができる自信があります」と話した。 (月橋文美)
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