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【大相撲】

元大関貴ノ浪 通夜に300人

2015年6月22日 紙面から

音羽山親方の通夜で祭壇に飾られた遺影=名古屋市守山区で(金田好弘撮影)

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 急性心不全のため、20日に43歳の若さで急死した大相撲の元大関貴ノ浪の音羽山親方(本名浪岡貞博)の通夜が21日、名古屋市守山区の平安会館守山斎場で、貴乃花親方(元横綱)やサッカー元日本代表の釜本邦茂さんら約300人が参列してしめやかに営まれた。葬儀は22日午後0時30分から同所で営まれる。喪主は妻の陽子さん。

 現役時代にスケールの大きな取り口で人気を集めた音羽山親方の早すぎる死に、多くの参列者が神妙な面持ちで臨んだ。「若貴」と平成の大相撲ブームをけん引した「元大関貴ノ浪」をしのんで、会場の外には一般のファンも詰め掛けた。

 祭壇の遺影には3枚の写真が代わるがわる映し出された。2枚は日本相撲協会での仕事の様子、もう1枚は所属する貴乃花部屋の千秋楽打ち上げパーティーで見せた表情だった。戒名は「貴勇院釋貞誠」。しこ名の「貴」や本名の「貞」が使われた。棺には愛用していた眼鏡が入れられ、22日には薬の関係で食べられなかった大好物の納豆も納められるという。

 同じ青森県出身で、対戦経験もある十両若の里は新入幕のころに地元巡業で稽古をつけてもらった思い出を明かした。「地元で大関も張り切ってて、三番稽古でヘトヘトになるまでやった。同じ青森出身だけに残念です」と神妙な面持ちだった。

 現役時代に音羽山親方とともに土俵を沸かせた玉ノ井親方(元大関栃東)は「(相撲が)特徴のあるすごい人。前から体調が悪いのは知っていたけど、急すぎてびっくりしている」と突然の死に言葉を詰まらせた。

 鳥取城北高時代に貴乃花部屋へ出稽古したことのある逸ノ城は「プロに入る前からいろいろなことを教えてもらった」と振り返り、最後の別れで「ありがとうございました」とお礼を言った。

 サッカー元日本代表でメキシコ五輪銅メダリストの釜本邦茂さんは音羽山親方と現役時代から親しくしていた。「これから貴乃花親方の手足となって相撲界を引っ張ってもらわないといけない人だった」と残念がった。ロケで貴乃花部屋を訪れたこともあるタレントの松村邦洋さんは「貴ノ浪さんに投げ飛ばしてもらったのがいい思い出です」と明るい表情を浮かべた。 (永井響太)

 

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