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【プロ野球】

バンデンハーク13K快投 タカ、ハムを3タテ

2015年6月22日 紙面から

ソフトバンク−日本ハム ウイニングボールを手にアナ夫人(左)とスタンドの歓声に応えるバンデンハーク=ヤフオクドームで(三笘真理子撮影)

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◇ソフトバンク4−2日本ハム

 ソフトバンクが4連勝で今季最多の貯金15とした。0−2の7回に1点を返し、1死満塁で内川の走者一掃の二塁打で逆転した。バンデンハークが7イニング2失点で13三振を奪って2連勝。日本ハムは逃げ切れず、今季2度目の4連敗。

 我慢して腕を振り抜いた男に、野球の神様がほほ笑んだ。7回に繰り広げられた逆転劇。勝利投手の権利が転がり込んできた瞬間、ベンチで8回の登板に備えていたバンデンハークは立ち上がり、両手を突き上げ、主将の殊勲打に興奮した。

 ライバル日本ハムを相手に3連勝。来日初登板初勝利を挙げた14日広島戦に続き、2週連続でお立ち台に上がった。「少ない失点で頑張っていれば点を取ってくれると信じていた。最強の打線だと信じていた」。ひたすら仲間をたたえたが、それも自身の117球があればこそだった。

 大きく乱れたのは1回だけ。1死三塁から田中に低めのカーブを先制二塁打とされた。その直後、4番中田、5番大谷をともに真っすぐで空振り三振。「奪三振ショー」が幕を開けた。

 昨季まで所属した韓国サムスン時代に身に付けた、左膝に体重を乗せる下半身主導のフォームから最速153キロの直球を繰り出した。球団の外国人では18年ぶりとなる最多タイの13奪三振。そのうち12個を、佐藤投手コーチが「浮くイメージ。それくらいスピンが効いている」と絶賛する直球で奪った。

 家族にも白星を贈りたかった。デビュー戦に続いて、この日もスタンドで観戦した母リタさんは22日にオランダに帰国する。「米国でも韓国でも僕をサポートしてくれた。母親の存在なしには続けられなかった」。日本で21日は父の日。野球を始めるきっかけを与えてもらい、母国で応援してくれている父ウィムさんにも白星を届けた。

 圧巻の投球に、工藤監督も「あれだけ力強い球をコントロールできればそうそう打たれない」とご満悦。層の厚さでもライバルを圧倒したホークスが、首位の座をがっちりと固めた。(谷光太郎)

 

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