中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

虎0.5差、あすにも首位 藤浪6イニング2失点で5勝

2015年6月22日 紙面から

阪神−ヤクルト 4回表、ヤクルト・デニングに真っ向勝負を挑む阪神・藤浪晋太郎=甲子園球場で(保田叔久撮影)

写真

◇阪神4−2ヤクルト

 阪神が3連勝。1点を追う6回、福留のソロでまず同点とし、代打狩野の2点適時二塁打で勝ち越した。藤浪は走者を背負いながらも粘り、6イニング2失点で5勝目。7回から3人の継投で逃げ切った。ヤクルトは新垣が踏ん張れず5連敗。

 ヘルメットをかぶりバットを持ったままベンチから飛び出した。視線の先に勝ち越し二塁打を放った狩野がいた。6回、チームが逆転。粘投が報われた藤浪は二塁ベースに向かって右拳を突き出した。

 「力加減とバランスをつかめず、ずっとバタバタして投げてしまった。ボールも決めきれなくて、自分の首を絞めてしまいました」

 10日のソフトバンク戦以来、中10日の先発マウンド。本来の感覚を取り戻す作業に時間を要した。1回は視察に訪れたヤンキース、ブレーブスのスピードガンが100マイル(約161キロ)を計測するなど三者凡退に片付けた。2回も自己最速158キロをマーク。滑り出しは上々だったが、3回から腕が横振りに。中西投手コーチが「暴れん坊将軍」と表現したように抜け球が増え、どんどん球数が増えていった。

 すると1点リードの4回は無死満塁から、2つの内野ゴロで2点を献上。そのまま崩れてしまいそうな展開だったが、中盤から修正能力を発揮した。フォークを解禁した5、6回は無失点。「球自体は悪いと思わなかったので、ごまかした感じです」。6イニング115球も2失点にまとめた。

 「父の日」の白星はスタンド観戦した父・晋さんへ最高の親孝行となった。毎年、母の日、父の日の贈り物は欠かさない。今年もこの日までに父へ焼酎をプレゼントしていた。「チームが勝って良かったけど、本人の勝ちはおまけみたいなもんです」と父・晋さん。かつて少年野球チームの監督として、息子と一緒に白球を追った。辛口評価も可能性を誰より知るからこそだ。

 5勝4敗として、ようやく勝ち星が先行。藤浪は「1つ付けてもらったのはすごく良かった。野手の皆さんに感謝したい」と素直に喜んだ。次回は28日のDeNA戦。この日の勝利を弾みに、自身5連勝を目指す。(杉原史恭)

 

この記事を印刷する

PR情報





中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ