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シゴトノオト
シゴトがうまくいくヒントがありそう!人気のコノ人に「シゴト」について聞きました
月曜更新
たいらあいり 1984年12月12日生まれ、兵庫県出身。99年、テレビ番組『チャンスの殿堂!』で、DA PUMP・ISSAの妹役オーディションに8,000人の応募の中からグランプリを受賞。同年、映画『ドリームメーカー』で女優デビュー。2008年『20世紀少年』のヒロイン・カンナ役に抜擢され注目を集める。天然のキャラクターが愛され『もしもツアーズ』『ヒルナンデス』などへレギュラーで出演、バラエティ番組でも大活躍中!
たくさん意見を交換したい
みんなで一緒に大きくなりたい
もっと「上」を目指そうよ!
2008年の映画『20世紀少年』で、その存在感と演技力で一躍注目を集めた女優・平愛梨。
近年は、バラエティ番組に出演しお茶の間を笑いに包む、天然キャラも定着している。
「シゴトが思うようにいかない」「辞めようと思った時期もある」。
芸歴、15年。紆余曲折を経て30歳。
無敵の「0」を味方に、平愛梨は力強く、輝く。
これがダメなら辞めよう
勝負をかけて、変わった
ヒロイン役で出演した映画『20世紀少年』は、シゴトに対する考えかたを変えてくれた、思い入れの強い作品です。20歳を過ぎたころ、同級生の友だちは社会に出てはたらき始めているのに、私はレッスンばかりの日々を送っていました。このままでは所属している会社に申し訳ない。社会人として、なんでもいいからシゴトをしたいという思いが強くなっていました。そのときに手にしたのが『20世紀少年』のオーディション用紙。「これがダメだったら芸能活動を辞めよう」。大きな決意を持って、挑みました。そして受け取った合格発表は信じられないという気持ちと同時に、今までの自分は、シゴトに対しての思いが中途半端だったことに気がつきました。とことん真剣に勝負をすれば、結果はついてくることを知った瞬間です。撮影に入ると、今までは「台本をここまで読み込めてなかった」と反省しました。
この作品を経て、いただいた役に責任を持ち、「平愛梨」を選んでくれた皆さんの期待に応えたいという意識が生まれるようになりました。『20世紀――』のあと2年間ほど再びレッスンの日々が戻ってきました……。どうしてだろうと考え、悩んだときに「いつか、必ず、勝負する日は来る」という結論が出ました。チャンスが来たときに、運を自分の味方にするためには、1日たりとも後悔しない日々を過ごさなければいけないと、すべてをプラスにとらえながら行動するようになりました。するとその翌年、バラエティ番組『クイズドレミファドン!』への出演が決まったんです。番組オンエア後は、バラエティのお話を数多くいただけるようになりました。私はもともとバラエティが好きで、お気に入りの番組は毎週録画して「いつか出たいな~」と思っていました。その場に自分が仲間入りできたときは、本当にうれしかったですね。振り返ると、レッスン時代も大切な時間だったと思えます。10代のころは、部活を一所懸命やる人に対して「その道のプロになるわけじゃないのに、なんで?」なんて疑問を持っていたんです。でも、社会に出るための「メンタル」を鍛える準備期間でもあるんですよね。レッスン時代の過酷な時間がなかったら、社会の厳しさや逆境に立ち向かえなかったかもしれません。
大人気シリーズの
ファイナルに相応しい!?
バラエティ番組には「女優・平愛梨」という肩書で出演させていただいています。でも、バラエティ番組が続くときには、キャッチフレーズ泥棒になっているような気がしてしまいます(笑)ですから、映画『呪怨―ザ・ファイナル―』に出演させていただいたことは、よかったなと感じています。ただ……、撮影はものすごく怖かった。恐怖のシーンは演技ではなく、ほとんど素の自分(笑)現場には毎回「これは本物が出るな」というくらい恐ろしい雰囲気が漂い、伽椰子役の最所美咲さんの演技力はすさまじかった。最所さんが怖すぎて、撮影中に貧血を起こして倒れたこともあったんです。落合正幸監督やスタッフさんは、怖がり過ぎる私に対して、子どもを扱うように、とても気を使ってくれました。そのおかげで、なんとかクランクアップを迎えましたが、本当は現場に行くのが憂鬱になるくらいの日々でした。でも、大人として怖がってばかりではいられない!きちんと責任を果たさなければ!という心もはたらいていたようです。撮影がすべて終了となった瞬間には、今まで我慢してきたものから一気に解放されて、久しぶりに大号泣しました……。撮影が終わった今では心に余裕が生まれ、こんなにも長く続いた人気シリーズを、私が締めくくってよかったのかな? と不安とちょっと寂しい気もしています。
長い期間が変えたもの
変わらないもの
昨年、30歳を迎えました。普通女性は30歳になるのを嫌がるらしいのですが、私は楽しみでしかたがなかったんですよ。だって年齢に「0」がつくんだから、無敵ですよ!すべてリセットして、新しいスタートラインに立ったような、清々しい感覚。30歳になってからますます元気になっています!芸能界に入って15年。
人生の半分を、シゴトをして過ごしてきたことになります。長い期間を経たからこそ、会社の社員さんと私の気持ちが一緒にならないと、シゴトは成立しないと強く感じるようになっています。会社では、それぞれの人がそれぞれの人生を抱えています。それを思うと、よし、もっとみんなで上を目指そうよ! という気持ちになります。意見を交換し合い、コミュニケーションを繰り返すことで、人としても、会社としてもさらに成長できるんじゃないかな。シゴトを辞めたいと思う時期も、シゴトがなくて悔しいと思う時間もありました。14歳から育てていただき今日まで、いろんなことを見てきたから、会社とともに大きくなっていきたい。そんな時期を迎えています。
Ⓒ2015『呪怨 -ザ・ファイナル-』製作委員会
ハリウッドでもリメイクされた、日本が誇る大人気ホラーシリーズ『呪怨』が遂に最終章。失踪した小学校教師の妹を探していた麻衣(平愛梨)は、妹が失踪前に佐伯俊雄という不登校児の家を訪れていたことを知る。しかし、佐伯家はすでに空き地になっていた。妹を探すため佐伯俊雄の行方を追うが……。「撮影は本物が出そうなロケーションで行われ、具合が悪くなりました」と平さん。オフィシャルサイト ➡ http://www.juon-movie.jp/
■出演:平愛梨、桐山漣、おのののか、柳ゆり菜