パリ航空ショーでの商談が6月18日に終わると、航空宇宙産業最大の見本市に長年参加しているベテランたちは、もう何年もなかったほど静かなイベントだったと軽口をたたいた。
それはエアバスとボーイングが売った航空機の金額が昨年の英国のファンボロー国際航空ショーや2013年の前回のパリ航空ショーと比べて減ったからではない。ル・ブルジェ空港の滑走路で航空機を動かした新型エンジンが、従来のエンジンよりかなり静かだったからだ。
ボンバルディアの「Cシリーズ」――プラット・アンド・ホイットニー製のエンジンの問題のせいで昨年の航空ショーでのデビューを逃した待望のナローボディー機――は、パリの目玉の一つだった。
「騒音レベルの低さには本当に驚かされた」。ケプラー・シェブルーのアナリスト、クリストフ・メナール氏はこう言う。「新世代のエンジンは燃料消費と騒音の点で正しい方向に向かっている」
パリ航空ショーで売られる航空機の台数が昨年のファンボローを下回るとの予想に反し、エアバスとボーイングを合計した成約台数は14年実績を若干上回った。エアバス最高経営責任者(CEO)のトム・エンダース氏は「私が予想していたよりも受注が多い」と言う。
ボーイングのマーケティング担当副社長、ランディ・ティンセス氏は「当社が受注した案件の奥深さと幅広さは見事だった」と言う。だが、顧客が航空機の引き渡しまでこれほど長く待たなくてよければ、受注額がもっと多かった可能性があると認め、「航空機を売っているときには、特別な課題が生じる」と語った。
ボーイングの受注残は5700機、エアバスは6000機以上に上っており、最も人気の高い航空機の引き渡しは最大で8年か9年先になっている。
エアバスとボーイングはパリで、航空会社とリース会社から合計752機、カタログ価格で1072億ドル相当の航空機の発注と購入確約を獲得したと発表した。これに対し、ファンボローでの成約は697機、1155億ドル相当だった。
■エアバス、LCCから最大成約案件
予想より多かったパリでの成約数は近年のブームが終わったとの懸念を和らげるだろうとティンセス氏は言う。
エアバスは土壇場でハンガリーの格安航空会社(LCC)、ウィズエアーからナローボディー機「A321」を110機(130億ドル相当)購入する確約を獲得、今回のショーで最大となる成約案件を発表して、ボーイングに対して勝利を収めた。航空会社は割引を受けるため、ウィズの実際のコストはこれよりかなり低くなる見込みだ。
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