世界一周:ソーラー機出発、見通し立たず…操縦士が会見

毎日新聞 2015年06月18日 20時08分(最終更新 06月19日 06時36分)

アンドレ・ボルシュベルグさん=東京都港区で2015年6月18日午後2時11分、三木幸治撮影
アンドレ・ボルシュベルグさん=東京都港区で2015年6月18日午後2時11分、三木幸治撮影

 太陽光のみを動力源として世界一周に挑戦中、天候の影響で愛知県営名古屋空港に着陸した1人乗りプロペラ機のスイス人操縦士、アンドレ・ボルシュベルグさん(62)が18日、東京都内で記者会見し、機体の修復は終わったものの、天候が回復せず、出発の見通しが立っていないことを明らかにした。

 ボルシュベルグさんによると、プロペラ機「ソーラー・インパルス2」の次の目的地はハワイで、5日間かけて飛行する計画。しかし、アラスカから台湾にかけて気象状況が不安定で、飛行に必要な太陽エネルギーを吸収できない可能性が高いという。「今回の冒険は成功するか、失敗して海に落ちるかどちらか。無謀なことは避けたい」と話した。

 プロペラ機は今年3月にアラブ首長国連邦を出発。5月31日に中国・南京を飛び立ったが、今月1日に急きょ名古屋空港に着陸。その後、強風で翼の一部が壊れた。南京から名古屋までの無着陸飛行時間44時間、距離2852キロはソーラー機の最長記録となった。【三木幸治】

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