>  >  > レイヤーは夜の仕事をしている子が多い

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
1506_cosplay.jpg
現役でコスプレをしています。

 はじめまして。もうすぐ三十路な女性・現役コスプレイヤーの美波レイ(仮名)です。コスプレにハマって早1X年経つのですが、長いことやっていると、楽しいことだけじゃなくて、“コスプレの闇”なんてものに遭遇することもしばしば。この記事ではそんなコスプレの裏の世界をこそっとお伝えしていきます。

 今回は、“コスプレイヤーの中には夜のお仕事をしている子も多い”という話。その話をするために、まずは私とコスプレの出会いをお話しさせていただきます――


 私がコスプレを知ったのは、中学3年生の冬でした。

 物心ついた頃からアニメが好きで、中学に上がる頃には大好きな作品の声優イベントなどにも足を運んでいました。当時、“アニオタ”という存在は同級生からのいじめの対象で、誰にも心を開けなかった私は、高校受験にも失敗。“なんとなく家族を困らせてやりたい”と思い、ネットで女性の同行者を募集し、両親に内緒で地元の同人誌即売会に行くことにしました。

 同行者の女性は当時高校生のお姉さん。イベント当日に彼女に言われるがまま、彼女が持ってきた衣装に身を包み1日を過ごすことになったのが、コスプレとの出会いでした。ちなみに、帰ってからコスプレについていろいろと調べてみて、衣装を着るだけでなく、ウィッグやカラコン(カラーコンタクト)も着用する必要があると知って寝耳に水でしたね……。

 そして、高校生になると同級生の趣味友だちが増え、連れ立ってコミケに繰り出すようになりました。コミケでは参加しているコスプレイヤーさんたちが記念撮影などで交流していて、自分たちもその仲間に加わることもしばしば……。そして、私はそこであることに気がつきました。それは、自分より、ほかのコスプレイヤーさんのほうがコスプレしているキャラクターに似ているということ。具体的に言えばメイクはもちろん、“姿勢”や“立ち方”などに至るまで意識する、そんな世界がそこには広がっていたんです。

 元々凝り性だった私は、そこからはもう転がるようにコスプレ沼へ……。大学生になると、バイト代をすべてコスプレにつぎ込み、週末になると必ずコスプレをしに行っていました。当時はウィッグやカラコンの種類もなければ、値段も高額。少しでも節約するために、自作衣装は当たり前でした(18歳の誕生日プレセントにミシンをリクエストしたら両親が引いていました)。

 コスプレだけの話ではありませんが、やった数だけ上達するし、自分流のこだわりも出てくるんです。そしてイベントでレイヤー同士交流したり、カメラマンに撮影されたりを繰り返し、どんどん認めてもらいたくなる、だから頑張る。その繰り返し……。


 そんなこんなで社会人5年目を迎えた私は、気がつけばコスプレ歴1X年目に突入。今は一人暮らしをしているため、本業のほかに夜はスナックでアルバイトをして、コスプレ費を捻出しています。

 実はコスプレイヤーさん、夜の仕事をしている人が本当に多いんです。

 私の場合はそのキャラのコスプレをするのに資料としてCDやキャラグッズに至るまでを網羅する必要があるので夜も働いていますが、コスプレ写真集やROMを出している友人はその衣装代などもバカにならないので、ガールズバーで働いていたり。つまるところ、好きなことを続けるのにはお金が必要なんですね……。

 ガールズバー勤務のレイヤー友だちに聞いたのですが、お店でクリスマスイベントを開催した際、自作衣装を身に纏って明らかにポージングが上手い子が数名いたとか。話を聞くとその子たちもみなコスプレイヤーだったそうです(笑)。

 ちょっと前にNHKでコスプレスタジオを取材していたのですが、”コスプレイヤーの闇”みたいなことが描かれてたんです【註:4月17日放送『ドキュメント72時間』(NHK) 「コスプレ専用ビル 彼女たちの夢の城」】。あれ、あながち間違ってないんですよね……。

 お金も時間もかかる趣味だし、やっぱり女なので将来のこととか考えると不安になります。でも辞められないという悪循環……。

 大人になってただ単純に楽しむだけでは居られなくなったというか、ある意味、コスプレという呪縛に囚われているなと、自分でも怖いなと思いつつ、また週末にはコスプレするんですけどね(笑)。
(文/美波レイ)

Recommended by logly
PICK UP ギャラリー
ついにつるぺた幼女なラティファ様を見つけてしまった! 『甘ブリ』にどハマりな訳new
私の退屈を埋めるために君は選ばれた……知れば知るほど可愛い『GOSICK』ヴィクトリカに学ぶ
「自分が埋もれてしまうから、アイドルになった」 元AKB48の仲谷明香は“アイドル声優”をどう見ている?
「好きだから、作品とリンクしていないと嫌」人気読者モデルAKIRAが歌う、ディープな“『黒執事』愛”の世界
ダイオウグソクムシ・ブームに乗った!? “グソドル”原田真緒の戦略とグソクへの愛
“アニメに救われた”新進声優・タカオユキが語った! 声優にかける想いとアニメへの偏愛
「楽屋で釘バットを持たなくなって共演者が話しかけてくれるように…」ミスiD2014・寺嶋由芙のソロ活動への決意
強さを兼ね備えた『黒執事』のエリザベス・ミッドフォードに平松可奈子が学ぶレディ道
21世紀最初の純白アイドル“さんみゅ~”が編集部を電撃訪問!

ギャラリー一覧

貧乳は“欠点の訴求”なのか…!?
仮面女子の神谷えりなちゃん、目の病気から完全復活!