韓国政府、遺産登録に反対せず…日韓協力で一致
読売新聞 6月21日(日)21時12分配信
岸田外相と韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相との会談が21日、東京・麻布台の外務省飯倉公館で行われ、「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産への登録について、韓国政府が反対せず、両国が協力することで一致した。
焦点の慰安婦問題は双方の従来の立場を主張し、外務省局長による協議を継続することを確認するにとどまった。
両氏は安倍首相と朴槿恵(パククネ)韓国大統領の首脳会談について、「適切な時期」の開催に向けて努力を続けることを確認した。日中韓首脳会談についても、早期開催に向けて努力することで一致した。
日本政府関係者によると、世界文化遺産については岸田氏が、韓国政府の主張を踏まえ、一部の施設で戦時中、朝鮮半島出身者が働いていたことなどを明示すると説明。一定の配慮を示し、尹氏も受け入れた。岸田氏は会談で、韓国が世界文化遺産に推薦した「百済歴史地区」の登録に協力すると表明した。聯合ニュースによると、尹氏は韓国報道陣に「円満に妥結しようという共通認識を持って協議することにした」と説明した。