ウクライナ:親露派が停戦ライン攻撃…米、露は国際法違反

毎日新聞 2015年06月19日 12時22分

 【ワシントン和田浩明】米国務省のカービー報道官は18日、ウクライナ東部でロシアと親露派武装勢力の合同部隊が停戦ラインのウクライナ政府支配側にある拠点を重火器で攻撃したとの情報があるとして懸念を表明した。

 カービー氏は「ロシアに直接の責任がある」と指摘し、国際法違反だと批判。ウクライナ領内での支配地拡大の試みは「対価の増加」をもたらすと、追加制裁の可能性を改めて示唆した。

 カービー氏によると、攻撃情報があるのはウクライナ東部ドネツク州中部のマリンカや南部のシロキネなど。

 ロイター通信によると、ウクライナ軍報道官は同日、過去24時間に東部での戦闘で兵士3人が死亡、14人が負傷したと述べた。

 カービー報道官は、攻撃には停戦合意で禁じられた重火器が使われていると指摘。「これまでも見られた行動だ」と述べ、ロシアによる東部への軍事介入が続いているとの認識を示した。

 ウクライナ情勢を巡る対露制裁に関しては、欧州連合(EU)が来年1月まで延長する方針を固めている。

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