九州の炭鉱にまつわる映画一堂 福岡市総合図書館 映像ホール・シネラ
九州の炭鉱をテーマにした映画を集めた特別企画上映「炭鉱の記憶」が福岡市早良区百道浜の市総合図書館映像ホール・シネラで開かれている。7月12日まで。
図書館に隣接する福岡市博物館で開催中の展覧会「世界記憶遺産・山本作兵衛の世界~記憶の坑道~」(7月26日まで)に合わせた企画。筑豊、大牟田、佐賀、長崎などにあった炭鉱やそこに生きる人々を描いた映画を集めている。
「作兵衛さんとの対話 2015」(6月24、26、28日)は、実際に炭鉱労働に従事した女性たちの記憶から山本作兵衛の記録画に迫る。市博物館の企画展のために熊谷博子監督が製作した作品で日本初公開。熊谷監督が三井三池炭鉱の歴史を記録した「三池 終わらない炭鉱の物語」(7月3、9、12日)も上映される。
筑豊で生まれ育った主人公の成長物語で、五木寛之の大河小説を基にした「青春の門」(6月28日、7月4日)をはじめ、火野葦平が石炭景気に沸く若松を舞台に、父玉井金五郎の生きざまをたどった「花と龍」(6月20、25日)、帚木蓬生の吉川英治文学新人賞受賞作で、炭鉱労働を強いられた韓国人の半生を描いた「三たびの海峡」(同24、27日)など九州ゆかりの作家の小説が原作となった映画も見どころの一つだ。
観覧料は大人600円、高大生500円、小中生400円。月、火曜日は休館または休映日。市総合図書館=092(852)0600(代表)。
=2015/06/20付 西日本新聞朝刊=