「今までで一番不愉快」 異色の全米OPコースに糾弾相次ぐ
GDO 6月21日(日)14時17分配信
今年の「全米オープン」ほど、コースについての議論を巻き起こしている大会も少ないだろう。スポーツの会場という意味では、日本の新国立競技場をめぐる論争すらほうふつさせる。中でも土曜日の朝に米ゴルフチャンネルに出演したゲーリー・プレーヤー氏の言葉は辛辣だった。「今まで人生で見た中で、一番不愉快なトーナメントだ」。
【画像】初日「80」を叩いたウッズはこの表情
舞台となっているのは、2007年に開場したチェンバーズベイ。ワシントン州シアトルから南に約40マイル(約64キロ)の、ピュージェット湾に面した採掘場跡地にできたリンクス風のパブリックコースで、地元のピアース郡が所有している。
プレーヤー氏の主張はこうだ。「グリーンを1ydショートしたら、50ydも戻ってしまう。6mのパットを打つのに、6mも右や左に向いて打たないといけない。これは悲劇だ。全長7900yd!世界が水不足に苦しんでいるのに、このコースがどれだけの水を消費するのか?もし、ハンデ15、16の人が来てプレーをしたら、110を打つだろう。ここはパブリックコースなんだ。そんなゴルフ場はハッピーじゃない」。
若者のゴルフ離れを懸念するプレーヤー氏は「もっと人々にプレーの楽しさを伝えて、実際にプレーしてもらうようにしないといけない。もっと短時間で、楽しくできるようにしないといけない。正しい方向でゴルフをプロモーションしないといけない。なぜこんなことが起きているのか?それは球がどんどん飛ぶようになって、ゴルフ場がそれを防御しようとするからだ。グリーンに起伏をつけ、グリーンの手前にバンカーを作る。プロゴルフは良いかもしれないが、アマチュアゴルフは危機に瀕している」と続けた。
選手たちからも、不満は次々と漏れている。ヘンリック・ステンソンは金曜日午後の硬く締まったコンディションを「ばからしいギリギリのライン」と言い、パトリック・リードは「18番は2オンしたけど、普通のパットをしてカップのそばに止めることは不可能だった。“ミッキーマウス・ゴルフ”(ゲームのようなゴルフ)をしないといけないなんて、良い終わり方とは思えない」とコメント。ジョーダン・スピースも「今までプレーした中で、一番ばかげたホールだ」とパー4に設定された2日目の18番をこき下ろした。
現地にいて感じるのは、ギャラリーとして観戦することの難しさだ。フェアウェイ脇は高い丘で阻まれていて横から見ることは難しく、歩きながら選手を追いかけていてもプレー内容を把握することは難しい。また、ホール間の導線が複雑で、油断すると軽く1ホールは遅れてしまう。その上、アップダウンがあり、フェスキュー芝は滑りやすく、砂地は足をとられて歩きにくい。
初めてのワシントン州開催で、初めての全フェスキュー芝。「全米オープン」なのに、英国のリンクス風コースで、そこに米国的な飛距離の要素も盛り込まれた。全く違うティグラウンドを持つパー3。毎日、パー4とパー5が入れ替わる2つのホール。評価されるべき新しい試みも数多いが、その一方で批判的な意見もまた多い。多様性を求めれば、議論がわき起こるのは必然か。
個人的には、多くの意味で画期的な「全米オープン」だと感じるが、みなさんはどうだろうか?(ワシントン州ユニバーシティプレイス/今岡涼太)
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