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太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

Kindle 同時多発セールで購入した人類の煩悩に関する書籍

Kindle 同時多発セールで購入した人類の煩悩に関する書籍

 今週末の Kindle Store では『最大50%OFF お買い得セール』や『【40%OFF】電本フェス 幻冬舎の書籍ほぼ全作品キャンペーン』など、同時多発的なセールをやっていたので、色々と購入した。過去を含めて購入した本を眺めてみると、人間集団における煩悩を現すような書籍が多いように感じたので紹介する。

銃・病原菌・鉄

五つの大陸でなぜ人は異なる発展をとげたのか。世界の富と力ははぜ現在のように偏在するようになったのか。人類の歴史を動かしてきたものを、歴史学や考古学のみならず、分子生物学、進化生物学から地理学、文化人類学、言語学、宗教学等多様な学問領域の最新の知見を縦横に駆使することで明らかにする。まったく新しい人類史像が立ち上がってくる知的興奮の書。

銃・病原菌・鉄 上巻

銃・病原菌・鉄 上巻

銃・病原菌・鉄 下巻

銃・病原菌・鉄 下巻

 各450円。人種間の繁栄の差異は人種の生物学的な差ではなく、置かれた環境により決定されるという仮説に従って、文明の発展に大きく寄与した要素を紐解いていく壮大な与太話。まだ全然読み進められていないのだけど、人類の煩悩を理解するための補助線を文明開闢からたどっていくのは興奮する。

人間の性はなぜ奇妙に進化したのか

人間は隠れてセックスを楽しみ、排卵は隠蔽され、一夫一婦制である―ヒトの性は動物と比べてじつは奇妙である。性のあり方はその社会のあり方を決定づけている。ハーレムをつくるゴリラや夫婦で子育てをする水鳥、乳汁を分泌するオスのヤギやコウモリなど動物の性の“常識”と対比させながら、人間の奇妙なセクシャリティの進化を解き明かす。

人間の性はなぜ奇妙に進化したのか

人間の性はなぜ奇妙に進化したのか

 350円。前述の『ジャレド・ダイアモンド』の著作。性の問題は人間の煩悩のありかたに大きく関わるし、社会のあり方にまで密接に影響している。

永遠の旅行者

元弁護士・真鍋に、見知らぬ老人麻生から手紙が届く。「二十億の資産を息子ではなく孫に相続させたい。ただし一円も納税せずに」重態の麻生は余命わずか、息子悠介は百五十億の負債で失踪中、十六歳の孫まゆは朽ちた家に引きこもり、不審人物が跋扈する。そのとき、かつてシベリア抑留者だった麻生に殺人疑惑が浮上した――。謎とスリルの上巻。

永遠の旅行者(上)

永遠の旅行者(上)

永遠の旅行者(下)

永遠の旅行者(下)

 各342円。パーマネントトラベラーを描いた小説。複数の国を短期間ごとに滞在することで、どの国からも「居住者」と見なされずに税金から逃れられるという概念なのだけど、逆に言えばどの国の居住者であるとも言える。文明が高度化するほどに、ひとつの共同体に所属するのではなくて、複数の弱い所属をしたいという煩悩がでてくる。『弱いつながり 検索ワードを探す旅』もセール中。

ここは退屈むかえにきて

そばにいても離れていても、私の心はいつも君を呼んでいる——。都会からUターンした30歳、結婚相談所に駆け込む親友同士、売れ残りの男子としぶしぶ寝る23歳、処女喪失に奔走する女子高生……ありふれた地方都市で、どこまでも続く日常を生きる8人の女の子。居場所を求める繊細な心模様を、クールな筆致で鮮やかに描いた心潤う連作小説。

ここは退屈迎えに来て

ここは退屈迎えに来て

 308円。永遠の旅行者として退屈のない日々を夢想しつつも、そのための具体的な努力はせずに「だれかに迎えにきてもらう」という二重の夢想をしてしまうのが煩悩の実際でもある。ロードサイドでの日常はそれはそれで愛おしいのだけど。

無職転生~異世界行ったら本気だす~

34歳無職童貞のニートは無一文で家を追い出され、自分の人生が完全に詰んでいたと気付く。己を後悔していた矢先、彼はトラックに轢かれ呆気なく死んでしまう。しかし、ついで目覚めれば、そこはなんと剣と魔法の異世界! ルーデウスと名付けられた赤ん坊として生まれ変わった彼は、「今度こそ本気で生きて行くんだ……!」と後悔しない人生を送ると決意する。前世の知識を活かし、魔術の才能を開花させた彼の新たな人生とは!?

無職転生 ?異世界行ったら本気だす? 1<無職転生 ?異世界行ったら本気だす?> (コミックフラッパー)

無職転生 ?異世界行ったら本気だす? 1<無職転生 ?異世界行ったら本気だす?> (コミックフラッパー)

  276円。「ここではないどこかに行けたら本気を出すのに」という煩悩を叶えてしまった作品。なろう小説家版を読むのが大変だったので漫画で読めるのがありがたい。

傷口から人生

過剰に教育的な母に抑圧され、中3で自傷&不登校。大学に馴染めず仮面浪人。でも他人から見てイケてる自分でいたくて、留学、TOEIC950点、インターン等々。無敵の履歴をひっさげ大企業の面接に臨んだ。なのにパニック障害に!就活を断念し、なぜかスペイン巡礼の旅へ。つまずきまくり女子は、再生できるのか?衝撃と希望の人生格闘記。

 331円。スペインに巡礼して何かが変わるわけでもないのだろうけれど、性と逃走という煩悩に翻弄されつつ、進んでいく様に勇気がもらえる。銭湯にアウトソーシングする話はこの本を読んだのがきっかけである。

胸キュンヒロインコミック

高杉さん家のおべんとう 1<高杉さん家のおべんとう> (コミックフラッパー)

高杉さん家のおべんとう 1<高杉さん家のおべんとう> (コミックフラッパー)

  • 作者: 柳原望
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / メディアファクトリー
  • 発売日: 2012/09/01
  • メディア: Kindle版
  • 購入: 1人 クリック: 3回
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34歳無職さん 1<34歳無職さん> (コミックフラッパー)

34歳無職さん 1<34歳無職さん> (コミックフラッパー)

不器用な匠ちゃん 1<不器用な匠ちゃん> (コミックフラッパー)

不器用な匠ちゃん 1<不器用な匠ちゃん> (コミックフラッパー)

 中学生と同居する30歳やら、34歳無職女子や、オタサーでのわちゃわちゃなど、自分がどこに属するかはともかくとして、煩悩を具現化したような漫画が多いのは仕方がない。

貴様いつまで女子でいるつもりだ問題

理屈より気分を優先する女子メンタリティは、社会的弱者に宿るからこそ輝くもの。社会経験とコズルイ知恵と小金を備えた女たちが「女子! 私たちはずっと女子」と騒ぎ出したら、暴動みたいなものです。部外者が違和感(ずうずうしさ)を感じ、「あんたら、女子っていう年じゃないでしょう! 」と文句のひとつも言いたくなるのも、無理はありません。

貴様いつまで女子でいるつもりだ問題 (幻冬舎単行本)

貴様いつまで女子でいるつもりだ問題 (幻冬舎単行本)

  624円。貴様いつまで異世界に転生するのを待ってるのだ問題。社会経験とコズルイ知恵と小金を備えたおっさんじゃんお前、という読み替えにもなる。

女ひとり寿司

女はいまや、ひとりで地球上のどこにだって行ける。女ひとりの外食もまた、ごく普通の行為。しかし、その行き場が寿司屋となると、相変わらず敷居が高い。なぜか? そう、寿司屋はカイシャの先輩が後輩に一流の男のエレガンスや粋を伝え、磨くための道場。このご時世、まだギリギリで男が女にイバれる数少ない“聖域”だったのだ!
そんな日本各地の有名高級寿司店に単身突撃し、主人の品格から常連客の態度に至るまで、寿司屋という場が呼び起こす特殊な「引力」についてディープに考察。あなたのカレはなぜ、カウンター前だとエラそうに魚のうんちくを垂れ、堂々と不倫ができるのか、知りたくありませんか? 女には入りづらい寿司屋を難易度別に表したミシュラン評価付。

女ひとり寿司

女ひとり寿司

 282円。なぜ寿司屋の敷居が高いのか?という問題はアラサー男でも同じだ。接待や取材などの合理的な利用を一切介さずに高級なひとり寿司を楽しみたいというのは、それはそれで煩悩である。

漫画版 野武士のグルメ

還暦で知った、この醍醐味!! こういうのがウマいんだ。最高だね、焼きそば&昼ビール!! サラリーマンとして定年まで真面目に勤め上げた香住武(60歳)は、昼下がりの散歩中、ソースが香る焼きそばとキンキンに冷えたビールのうまさを知る。定年後に見つけた秘かな楽しみ、それは「ひとり飯」「ひとり酒」。ひとりだからこそ人目を気にせず、己の流儀で思うがままに食べたい──────そう、野武士のように。もう食べずにはいられない、垂涎の極旨グルメコミック!!

漫画版 野武士のグルメ

漫画版 野武士のグルメ

 576円。ある意味では『あの娘、早くババアになればいいのに』という話なのかもしれない。完全なおっさんになってしまえば尊大な羞恥心と臆病な自尊心が消えてなくなるのではないか。野武士になりたい。

神様のラーメン

仕事で山陰の田舎町へ来たラーメンフリークの勝間は、寂れた駅前食堂で絶品のキノコラーメンと出会う。だが最高級食材を使った一杯"神の味"を知った代償は大きかった……。表題作ほか、女の色香が隠し味「禁断のサラエボ豚煮込み」や冥界レストランでしか味わえない「究極のフレンチフルコース」など、驚きの味覚が体感できるグルメ小説6編収録。

神様のラーメン

神様のラーメン

 370円。ありえない美食への煩悩もある。特にキノコ類への妄想はやばい。『「動く鎧」って食べられるの!?〜九井諒子『ダンジョン飯』 - 太陽がまぶしかったから』もそうなのだけど、すでに存在しないとか死ぬというレベルのものを食べたくなっている自分を認識することもある。

煩悩カフェ

「てめぇだけスマートでいようったって、そうはいかないッ」と大食い女の「他人を太らせたい」煩悩。笑顔でかわす「今日出た?」「出な~い」。その実、ぬけがけされないよう目を光らせる旅先での「他人のうんちが出なければいいなと思う」煩悩……。男に読まれたら、もはや女を取り繕えない、嫉妬、怠惰、色欲を描いた男子禁読のエッセイ集。

煩悩カフェ (幻冬舎文庫)

煩悩カフェ (幻冬舎文庫)

 282円。どうしようもない煩悩を描いたエッセイ。煩悩のかたちは様々である。僕自身はどうにも逃避、愛欲(承認欲求?)、食欲あたりに煩悩が集中しているようなのだけど、この本では嫉妬、怠惰、色欲を中心に描かれているそうだ。

 読んでいる本を晒すのも、ブログを書くという行為も自身の煩悩を書き綴っているようなものなのだけど、男だから女だからという事に限らずとも出てくる煩悩の違いが個性というものなのだろう。

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