2012年5月18日
齊藤紙業(株)(資本金6,000万円、静岡県富士市比奈856、代表齊藤益生氏)は、静岡地裁へ自己破産を申請し、4月27日に破産手続き開始決定を受けた。
同社は1959年創業、1988年6月に法人改組した加工紙の卸業者。印刷業界向けにチラシ広告用加工紙などを販売し、2003年10月期には年売上高約42億9,800万円を計上していた。
しかし、近年は景気回復動向が一進一退の状況を続ける中、得意先となる印刷業界では個人消費の冷え込みやインターネット広告の浸透などから苦戦を強いられ、総体的な紙需要も後退しており、2007年10月期の年売上高は約22億2,400万円にまで減少。財務面においても過去に実施した不良債権処理などにより資本食い込みの厳しい状況下にあり、2008年には決済難に陥っていた。
その後、取引業者と不明瞭な取引も発覚し、加工紙の仕入業務に支障をきたすようになり紙の取扱量は激減、2009年10月期の年売上高は約9億3,500万円にまで減少していた。2010年10月期に関してはほとんど加工紙の販売業務は行っていなかったが、一部で過去に振り出した支払手形が残っていたことから資金繰りは限界に達し、今回の事態となった。
負債は2009年10月期末時点で約11億円(金融債務約8億円、一般債務約3億円)。
(帝国データバンク調べ)