[口永良部再噴火 ] 物心両面で支援したい
( 6/20 付 )

 屋久島町・口永良部島の新岳がきのう、おとといと再噴火した。

 爆発した先月29日以来になる。気象庁は、今後も29日と同程度の噴火が起きる可能性があるとして、厳重な警戒を呼び掛けている。

 全島避難以来、住民が待ち望んでいた一時帰島が遠のいた。島に残してきた車やペットを持ち帰る準備が進んでいただけに、残念でならない。

 梅雨の影響も気掛かりだ。土砂災害が発生する恐れもあり、住民は家屋や家畜がどうなっているか気が気ではないだろう。

 火山活動の沈静化を待ち、早く機会が訪れることを祈りたい。

 早急に取り組まなければならないのは、停電に強い火山観測体制の構築である。

 鹿児島地方気象台によると、再噴火後の全島停電で、地震計4台と空振計1台に障害が発生した。停電の原因は分かっていないというが、予備バッテリーにも限界がある。

 観測データの把握に支障をきたすゆゆしい事態だ。今月初めにも同様の停電で一部のデータが途絶えた。データは帰島判断のもとになる。観測網強化は急務だ。

 避難した住民は18日時点で、屋久島3カ所の避難所に29世帯50人、公営住宅に17世帯28人である。

 避難生活は既に20日を超え、長期化は避けられない見通しだ。

 高齢者も多く全員の無事帰島が実現するまで物心両面からのこまやかな支援が求められよう。

 まず「孤立の防止」というキーワードを確認したい。

 屋久島町は町職員による戸別訪問や保健師の派遣を通じて、避難住民らの健康面を含めた心のケアに当たる方針だ。住民の不安に寄り添った対応を望みたい。

 一方、町は住民の入居希望に沿い、仮設住宅27戸を建設する方向だ。住民のコミュニティーを維持する交流スペースが欠かせない。

 だが、「集会所」を設置するには戸数が国の基準を満たしていない。このため町独自で同じ機能を持つ「談話室」の建設を検討している。ぜひ実現してほしい。

 避難生活に必要な冷蔵庫や洗濯機といった家電製品も3割程度不足している。高温多湿の島では必需品だ。町による新品提供の呼び掛けに多くの支援を願いたい。

 先週末に避難所を訪れた安倍晋三首相は「一日も早く帰る日が来ることを願いながら、皆さまの状況に合わせた支援ができるよう力を尽くす」と述べた。

 避難が長引くほど生活再建は厳しさを増す。国は首相の言葉通り、住民への支援をしっかり実行してほしい。


 
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