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 日本酒の国内消費が低迷するなか、山口県岩国市の山あいの蔵元、旭酒造が躍進している。看板の高級銘柄「獺祭(だっさい)」は、4月の米国での日米首脳会談の晩餐(ばんさん)会で振る舞われ、店頭では品薄が続く。同社は需要増に対応するため、新たな蔵を建設。生産増を目指す。

 5月にお披露目された「本社蔵」は地上12階、地下1階。外観はまるで近代的なビルだ。内部には米を洗ったり、蒸したりする原料処理室や発酵室、麹(こうじ)室、酒母室などが備わる。

 発酵室には3千リットル入るタンクが並ぶ。大手メーカーでは1万リットル以上の容量が主流というが、「温度管理する上で品質のムラを最小限にしたい」(松藤直也工場長)と容量を小さくし、その分、個数を増やした。

 麹室の壁はステンレス製で、パネルヒーターが取り付けられ、室温は37度に保たれる。天井には袋状の筒が縦横にぶら下がり、センサーによって湿度や室温を制御する。