この頃は不良全盛期というのでしょうか、ヤンキーという言葉が流行ったのもこの『ビー・バップ・ハイスクール』だと思うんです。僕、佐賀県出身なんですけど、佐賀の床屋には絶対に『ビー・バップ』か『プロレススーパースター列伝』が置いてあったんです。僕の中でのアイドルは仲村トオルさんと清水宏次朗さん。キャストが一般公募のオーディションで、ほとんどが素人だったんですが、ホンモノの不良が来ちゃったり、会場でケンカもあったそうです。
80年代への思い入れが熱く、当時のヤンキーへの憧れの気持ちが伝わりました。プレゼンしながら突然ベースを弾いて歌を披露するなど、はなわさんらしいトークで賑わしていました。
80年代って色んな意味でアイドル映画の全盛期なんですよね。その中心になったのが相米慎二監督で、彼の中で一番突出した映画が『雪の断章』。映画でこんなことやっていいのかというほど掟破りを大量にやってるんです。特に14分間の長回し。どんどんアイドルの素の部分を見せるんです。遠くからずっと撮っているから人の顔がアップにならない。アップになるのは斉藤由貴さんだけなんで、特別にアップにすることで、かわいい顔が目立つんです。
相米慎二監督の長回しの意図するものがプレゼンされ、アイドルをいかに際立たせるかがよく分かりました。やっぱり80年代はアイドルの時代なんですね。
出ているのは40億円でデビューしたセイントフォーというグループなんですが、画期的に売れなかったんです。この映画は芸能界の嫌な部分を見せられて夢が破れるってストーリーなんですよ。当時人気だった少女隊が海外でレコーディングをやっているときにセイントフォーはひたすらバク転をやってたんです。で、いざデビューしたら事務所とレコード会社の内部がゴタゴタで、ほとんど売り出されず。なのに、こうやってあなたたちもオーディションを受けてセイントフォーにならないかってための映画なんです。
さすが!と言わんばかりの吉田豪さんの節の芸能界裏話トークに、現役アイドルの藤江れいなさんも興味津々。こんなプレゼンされたら観たくなっちゃうのは当然です!
80年代の映画の一番のアイドルは”角川三人娘”の薬師丸ひろ子だと僕は思うんです。彼女はこの作品で女優宣言したんですよ。いきなりオープニングから濡れ場から始まるんです。情事の後から始まるアイドル映画ってありますか?「私…女っぽくなったでしょ?」って言うアイドル映画があるのかと。アイドルから女優から移りゆく過渡期を切り取った映画なんです。妖艶に輝く月があるからこそ太陽は輝くんですよね。この映画では月は三田佳子さん。このロジックでいうと『Wの悲劇』を挙げるしかないんです。
まったく言葉に詰まることないプレゼンは毎度のことですが、今回は凄まじい熱のこもり様です。AKB48の前田敦子さんが女優宣言をしたことをなぞり、80年代のトップアイドルを語っていました。
1:
ぼくらの七日間戦争

2:
セーラー服と機関銃

3:
時をかける少女

4:
ビー・バップ・ハイスクール

5:
スケバン刑事

6:
:生徒諸君!

7:
私をスキーに連れてって

8:
怪盗ルビイ

8:
Wの悲劇

10:
ビー・バップ・ハイスクール
高校与太郎狂騒曲

10:
雪の断章―情熱―

ヒデさん/30代男性
MY BEST作品「YAWARA!」  
アニメ化もされた大人気マンガが原作の実写化。当時、アイドル四天王のひとりとして日本一忙しいアイドルと呼ばれていた浅香唯を主演に迎え、今や日本映画を支える俳優となった阿部寛や、大御所の小林桂樹と豪華な俳優陣を揃えた。まさに原作のイメージにピッタリな、元気印がトレードマークだった彼女の青春映画。ビデオ化のみで、未だDVD化されてないので、是非放映してください。
 
シネマ大好き!さん/40代男性
MY BEST作品「パンツの穴」 
世の中溌剌たる青春物語だけではない。青春とは恥ずかしいもの、照れくさいもの、そして儚くも切ないものなのだ、という事を鈴木則文監督が「これでもか!」というすごい演出で見せてくれたのが「パンツの穴」という映画です。
自由席さん/50代女性
MY BEST作品「パンツの穴」
お寺が舞台というのが、メチャメチャ面白かった。もっくん、かっこいいし、かわいいし。グルメレポーターの代表である彦磨呂も、今からは想像もできないスリムな姿だし。
 
きじやんさん/30代女性
MY BEST作品「Peach ーどんなことをしてほしいのぼくに」
岡村靖幸、最初で最後の主演映画!!台本は無視してるのか?というくらいマイペースな話の進み。でもこの靖幸ワールドにはまった抜け出せなくなります! 岡村ちゃんは昨年に復活して往年のファンや新しいファンを取り込んで凄い勢いです!! この映画が放送されるとなれば…もうそれは凄い注目となります。それを願い、私はこの一票を入れます!

それぞれの立場からそれぞれの言葉で、オリジナリティ溢れるプレゼンが今回も展開されました。ヤンキーからアイドルまで、出てくる固有名詞が1980年代を象徴するものばかり。吉田豪さんのあまりの食指を動かせるプレゼンにより、松尾選定委員長がなんと異例の10ポイントを投入。「このドロドロ(とした内容の映画)を電波に乗せたい!」という声もあり、野心的な回になったと思います。視聴者投票ではまったくランクインされなかった『ザ・オーディション』が一位に選ばれるという事態に、プレゼンが放送を変える!ということを証明した第三回の収録になりました。
竹内道宏(たけうちんぐ)
ライター、イラストレーター活動の傍ら、神聖かまってちゃんや川本真琴などのライブ撮影や、ライブハウスで霊能者パフォーマンスというものを行なっている。
今年3月に『新しい戦争を始めよう』という物騒なタイトルの映画を初めて監督・脚本・出演し、全国11館で上映。数多くのライブ映像を撮影し、YOUTUBEにアップロードを続けているちょっとしたアップローダーである。

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