運輸大臣や建設大臣を歴任し、自民党の政調会長も務めた亀井静香衆院議員(78)は、バリバリの改憲派だ。ところが、今の日本人には、その資格がないと説く。自民党の中枢にいながら、自説を貫いて離党した保守政治家の主張はクリアだ。
今の憲法が米国の占領政策で作られたものであるのは明々白々です。
もちろん、いい面もありますよ。基本的人権の尊重とか平和主義とか、明治憲法にない思想を明確に規定していますからね。日本にも、そんな精神がなかったわけじゃない。ただ、薩長が権力を行使しやすくするために作った旧憲法には盛り込まれなかったんです。
それでも、現在の憲法は改正すべきなんです。英文を日本語に訳しただけだから、日本人の精神性が織り込まれていない。民族の魂がこもっていない基本法なんて、あってはならないんです。日本人はみんなで相談し、みんなで助け合って生きてきた。そうした日本人の本来の暮らし方、考え方を反映した憲法を作る必要があるんです。