公務員の仕事ぶりを見て思う。「役所を民営化しろ!」

大きな市役所には、いっぱいカウンターが並んでいる。上の案内板を見ながら、目的の部署を探して行き、カウンター前に立つ。役所というところは、だいたいここで待たされる。こちらが声を出さないと、絶対に応対しない。

 

「すみませ~ん」と、やや低いトーンで声を掛けてみる。すると、どこの役所でも同じ雰囲気を味わうことになる。1回呼んでも誰も来ないどころか、こちらを見ようともしない。誰かが応対するだろう、と踏んでいるのか。必ず2回呼ばなければいけない。しかも大きな声で。

 

すると、こちらから見て一番手前の女性が、ノソ~ッと動き出す。“めんどくせぇなぁ~!”という顔で、「はい、何でしょう?」と元気なく答える。

 

この瞬間に、第1回目の「民営化しろ!」という感情が、ムクムクと湧いてくる。「お前ら税金で喰うとんのやろ! もっと愛想よぉせんかい!」と、ガラの悪いおっさんなら言うだろうが、私は若干紳士なので、「民間なら、明るい笑顔で応対してくれるのに」と思うだけである。

 

用件を伝えると、「少々お待ちください」と必ず言う。その部署の人間なのに、上司に聞かなければわからないことが多い。ここでまた、待たされる。仕方がないので、カウンターの中を眺めることになる。で、いつもの光景を見る。

 

座っている席から想像して、その部署の「長」であろう人間は、だいたい新聞を読んでいるか、書類を眺めているフリをしている。たまには仕事をしているのかもしれないが、私は見たことがない。

 

他の連中はというと、「長」に近い順に……書類やパソコンを見ながら、考えごとをしているフリをする人。書類を見ながら何かを書いている、あるいはパソコンを操作している人。書類を見ながら、パソコンにデータを打ち込んでいる人。どの部署でも、ほぼ同じ光景を見る。

 

そして、役所内はだいたい静かである。クチャクチャしゃべっている人はいない。さすが、公務員は真面目な人ばかりだ。なんてことはない。

2015年06月16日

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