維新の党最高顧問の橋下徹大阪市長は19日夜、市内のホテルで後援会主催の政治資金パーティーを開いた。石原慎太郎元東京都知事が姿を見せるサプライズ演出があり、橋下氏に国政進出を促したが、12月の市長任期を全うして政界を引退する意向を示しており、最後の開催としている。
パーティーは非公開で、出席者によると、橋下氏は懇親会に先立ち講演。2008年の大阪府知事就任以来の「改革実績」を並べた冊子を配布し、住民投票で大阪都構想が否決されるまでを振り返った。その上であらためて「政治家を辞める」と話したという。
途中で客席に座っていた石原氏が立ち上がり、マイクを握って「今度は国のために頑張ってほしい」と発言。ステージから下りた橋下氏と抱き合う場面もあった。
後援会からは出席者に対し「12月で後援会を閉める」との説明があった。だが安全保障関連法案をめぐる発言が注目されており、橋下氏は法案をめぐる20日の党内協議に触れ「国会議員とけんかしてきます」と語ったという。国政への関心を示しているとの見方も出ており、「これまでで最も人が多かった。求心力は高まっており、復活するのではないか」と話す人もいた。(共同)