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安保法案 民主、対案見送りも 長妻氏「今の時点では白紙」
民主党が安全保障関連法案の対案提出を見送る公算が大きくなってきた。岡田克也代表は17日の党首討論で「集団的自衛権はいらない」と明言し、将来的な容認に含みを持たせた党見解よりも踏み込んだ。対案を準備する維新の党とは対照的で、民主党は反対を訴えるだけの「完全野党」となりつつある。
民主党の長妻昭代表代行は18日の記者会見で、対案について「今の時点では白紙だ」と述べ、提出見送りを示唆した。政府が安保関連法案の早期の衆院通過を目指す中、民主党はいまだに対案提出の動きがない。
長妻氏は会見で「一番の問題は憲法違反の疑義のある政府案だ。これを出し直す必要がある」と語り、積極的に政府を批判。これに対し、菅義偉(すが・よしひで)官房長官は18日の記者会見で「重要な問題なので、民主党も対案を示すべきだ」と牽制(けんせい)した。その一方、維新との修正協議は「どの政党であれ、政府として真摯(しんし)に対応する」と秋波を送った。