先日、『グルメ口コミサイトで発見! 本当にあった「ヒドすぎる理由で低評価になった口コミ」ワースト5』という記事を執筆した。記事中ではグルメ口コミサイトに付けられた評価のなかでも、理不尽な理由について書かせていただいた。
そのなかで1位にしたのは「タバコが吸える」というだけで食べログに低評価を付けること。筆者(私)は非喫煙者であり、タバコの煙も得意ではないが、それだけの理由で “美味しくない” や “雰囲気が悪い” と、さも悪い店のように評価するのは、完全にお門違いだと思っている。
・誰もが納得できるレビューを
なぜならばタバコが吸えるから味が悪いと感じたり、居心地が良くないと思うのは非喫煙者、または飲食中にタバコを吸わない人だけだからである。そのため、タバコが吸える店だからというだけで低評価を付けて納得するのは先に述べた人だけであり、レビューを見た全員が納得できるものではないからだ。
あくまで筆者個人の意見ではあるが、誰もが納得できるレビューでないかぎり、それはただの個人の気持ちをつづった感想であり、意見を返せない店と対等ではないのでアンフェアである。そんな参考にならないレビューは、チラシの裏にでも正直書いていてほしいと心から思う。
・具体的には
なぜダメなのか具体的に言うと食べログは喫煙者も非喫煙者も見るところだし、飲食店のレビューに関しては閲覧したすべての人が納得できるものをレビュアーは書くべきだから。逆に “タバコが吸えなかったから星ひとつです” なんて書いてあったら、非喫煙者の人はどう感じるだろうか? 「こいつ何言ってんだ? 快適だろ!」と思うハズ。
ちなみにロケットニュース編集部の佐藤記者は、タバコの煙を口に含みながらステーキや焼肉を食べて「燻製っぽくなってスモーキーでウマい!」という変態的な食べ方をするキチ○イ(本人はマトモだと思っている)だが、そんな人が横にいたら誰だって不愉快だ。だが、そのせいで店が食べログに低評価を付けられたら、完全なるとばっちりである。
つまり、タバコを吸えるか吸えないかで味や雰囲気に低評価を付けるのは全ての人が共感できるものではなく、公正を期すべきレビュー内容には入れるべきではない。ただし、勘違いしないで欲しいのは “評価基準に入れるべきでない” というだけであって、それを嫌だと思って店に行かないのは客側の自由というところ。
非喫煙者にとってタバコが吸える店はあまり気持ちのいいものではないし、私もかつてよく行っていた寿司屋が全面喫煙可で、隣でタバコを吹かされるのが嫌で行かなくなったことはある。げんなりする気持ちは良く分かるが、店選びをする権利のある客が嫌なら行かなければいいだけのことで、あえて店の悪評をネット上に書き込む必要はまったく無いのではないだろうか?
・影響力を考えてレビューしてもらいたい
お店が喫煙可にするのも禁煙にするのも経営者の自由だし、誰でもインターネットが見られるようになったいま、そういった悪評が店に与える影響力は計り知れないものになっている。悪い口コミが原因で店が潰れたら、そのお店に行っていた喫煙者の人にも迷惑がかかるし、書いた人が一時的にスカッとするだけで、誰も幸せになることは無い。
食べログでは喫煙・禁煙のほかにも、子連れOKやドレスコード有り・無しなど、事前に知らないと後でトラブルが起きやすいことに関しては店の情報欄に書くことができる。食べログは多くの人が見る役に立つサイトだし、レビュアーの方は自分の口コミがお店にどういった影響を与えるか、書き込みを終える前に一度気持ちを落ち着けて見直してほしいと思う。
執筆:なかの
Photo:Rocketnews24
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