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MERSの致死率 実際にはもっと低いか
6月19日 17時49分

韓国で患者が相次いでいるMERS=中東呼吸器症候群の致死率は、これまで主に中東地域の報告から40%近いとされていましたが、専門家は、韓国でのデータをみると実際にはもっと低いのではないかと指摘しています。
WHO=世界保健機関によりますとMERSコロナウイルスは、3年前に発見されて以降、サウジアラビアやアラブ首長国連邦など中東を中心に広がり、その致死率は40%近くに上りました。
しかし、韓国での感染者は19日までに166人、死者は24人で、致死率は14%余りにとどまっています。
これについて、専門家は、中東では症状が重くなって病院を訪れた患者が主に把握されたため、見かけ上、致死率が高くなったのではないかとしています。
一方、韓国では、患者だけでなくその接触者も把握したうえで感染の有無を検査する態勢のため、ウイルスに感染した人全体を中東よりも正確に把握できていて、韓国のデータのほうが病気の実態に近いとしています。
国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は「新しい感染症は、最初、致死率が高く出る傾向がある。韓国には、まだ重症の患者がいるので、今後、致死率は上がるかもしれないが40%に行くようなことはないだろう。ただ致死率が10%を超えるのは深刻な病気に違いはなく、持病のある人などが入院している病院で広がると問題なので、医療機関では特に対策をしておくべきだ」と話しています。

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