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 トヨタ自動車の豊田章男社長は19日、東京都内で記者会見を開き、同社で女性初の常務役員に抜擢(ばってき)したジュリー・ハンプ容疑者(55)の逮捕について、「世間をお騒がせして誠に申し訳なく思う」などと陳謝した。逮捕翌日に自らが説明することで事件と真剣に向き合う姿勢を強調したが、事件の核心に迫る質問には回答を拒み続けた。

 約200人の報道陣の前に現れた豊田社長は、冒頭に深々と頭を下げて陳謝したうえで、こう切り出した。「私にとってもトヨタにとってもかけがえない仲間だ」

 豊田社長は、広報担当役員として、英語が不得意な部下にはゆっくりと話したり、発表資料の一字一句を確認したりするハンプ常務役員の仕事ぶりへの高い評価を強調。「役員も従業員も子どものようなもの。子どもを守るのは親の責任で、迷惑をかけたら謝るのも親の責任」と話し、「捜査を通じて、法を犯す意図がなかったことが明らかにされると信じている」と繰り返し述べた。