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MERS感染者 タイで初めて確認
6月18日 23時54分

韓国で、重い肺炎などを引き起こす「MERSコロナウイルス」の感染が広がるなか、タイの保健省は、中東のオマーンから入国した70代の男性の感染が確認されたと発表しました。タイでMERSコロナウイルスの感染が確認されたのは今回が初めてです。
これは18日、タイの保健省が記者会見して、明らかにしたものです。
それによりますと、感染が確認されたのは中東オマーンからタイを訪れていた75歳の男性で、持病の心臓疾患の治療を受けるため、今月15日に家族とともにタイに入国したということです。この男性は、治療に訪れた首都バンコクの病院で行われた検査で、MERSコロナウイルスの感染が確認されました。タイでMERSコロナウイルスの感染者が確認されたのは今回が初めてです。
男性は現在、バンコク近郊の別の病院で治療を受けていますが、容体は安定しているということです。
タイの保健省は、タイに向かう旅客機の中でこの男性の近くに座っていた人や病院の関係者など、男性との接触が疑われる人は合わせて59人に上り、このうち数人は病院で隔離され、感染の兆候がないか調べていて、残りの人は自宅などで経過の観察を義務づけているとしています。

中東以外にも拡散するMERS

WHO=世界保健機関によりますと、「MERSコロナウイルス」の感染は、サウジアラビアなど中東の国々を中心にこれまでに1300人余りの患者が確認され、このうち、およそ35%が死亡しています。
韓国では、中東で感染して帰国した韓国人男性が訪れた医療機関で接触した人たちへ感染が広がりました。韓国政府は、感染者や感染者と接触した人を隔離するなど対策を続けていますが、これまでに165人の感染が確認されこのうちの23人が死亡しました。
中国では、韓国で感染した韓国人の患者が確認され、治療を受けています。ほかにもマレーシアとフィリピンで患者が報告され、この2か国の患者は、ウイルスへの感染が確認される直前にサウジアラビアに滞在していたということです。
今回、タイでウイルスへの感染が確認されたことで、アジアで「MERSコロナウイルス」の患者が報告された国は5か国に上ります。
一方、アメリカやイギリス、フランス、ドイツなど欧米の先進国でも中東を訪れた人が、帰国後にウイルスに感染したことが分かり、治療を受ける事例が報告されています。

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