政府は18日に開いた総合科学技術・イノベーション会議で、サイバーセキュリティー技術の開発を強化する方針を決めた。2020年の東京五輪までに新システムを開発、サイバーテロに備える。最先端の基礎研究を支援する「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の研究対象にサイバーセキュリティーを加える。6月中にも研究を指揮する研究者を選ぶ。
年間20億~30億円を投じて数年かけてシステムへの不正アクセスや改ざんを迅速に検知する「ログ検知技術」の確立を目指す。サイバー攻撃に強い暗号を可能にする高速ICチップも開発する。
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が指定する行政サービス、医療などの公共性の高い重要インフラを守る。電気、ガスなどの民間事業者にも採用を働きかける。
同会議は、年末に取りまとめる今後5年間の日本の科学技術政策の道筋を示す「第5期科学技術基本計画」の中間取りまとめを了承した。安倍晋三首相は「未来への投資として、具体的な道筋が示せるようさらに検討を進めていただきたい」と語った。
サイバーセキュリティ、安倍晋三