【オリコン上半期】音楽シーンをけん引する三大勢力の内部に変化
オリコン 6月18日(木)8時40分配信
2015年上半期ランキングが発表され、人気グループ・嵐が映像5部門とトータルアーティストセールスで1位、AKB48がシングル1位と2位を独占、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEがアルバムで初の1位を獲得した。常に新陳代謝が目まぐるしく行われるエンタテインメントの世界だが、トップ争いを続けてきたジャニーズアーティスト、AKB48グループ、EXILE TRIBEら音楽シーンをけん引する三大勢力の図式にも新たな変化が見えた。
【上半期シングルTOP25】三大勢力に続くのは、あの人気バンド…?
◆“総選挙”でもその躍進ぶりが喧伝されたSKE48が、CDセールスでも大健闘
ジャニーズアーティスト、AKB48グループ、EXILE TRIBE。近年のCDランキングを取り上げるうえで必ず上位に名前が上がってくるアーティストの属する“ファミリー”だ。そして、その抜きんでた強さはこの上半期も変わることがなかった。そのため、一見すると、“新鮮味”に欠ける“変わり映え”しないランキングに映ってしまうが、実はそうではない。時代ごとに変化があるように同じ“ファミリー”においても新たな流れは生まれる。とりわけ、エンタテインメントの世界においてはその流れは速い。大衆の心を掴むために、常に新しい試みが打ち出され、新機軸が発表される。それらのなかから新たな胎動は生まれるのだ。
「僕たちは戦わない」で5年連続の上半期1位を獲得したAKB48は、「Green Flash」が2位を獲得し、これで2011年以降4年連続で上半期の1、2フィニッシュを飾った(2014年はTOP3独占)。だが、注目はその後ろ、つまり3位にSKE48の「コケティッシュ渋滞中」が飛び込んできたことだ。“総選挙”においてもその躍進ぶりが喧伝されたSKE48だが、CDセールスにおいても着実に“本家”を射程圏内に捉えたと言っていいだろう。687,284枚という数値は自己最高のものであり、“ファミリー”内でひとつ頭を抜け出した印象を強くさせる。同様に(同じ“ファミリー”に括るのは異論もあるかもしれないが)、乃木坂46も前年を上回る勢いで4位にランクイン。NMB48も自己最高位をクリアした。SKE48とNMB48のシングルを敢えて同時リリースすることで世間の関心を煽ったサプライサイドの戦略勝ちとも言えるが、AKB48一辺倒だったグループ内に大きな動きがあったことは間違いがない。
一方、嵐がセールス面でけん引してきた感の強いジャニーズアーティストのCDセールスにおいても、Kis-My-Ft2の躍進が目覚ましい。派生ユニットの舞祭組を25位以内に3作品がランクインし、バラエティ番組などを通してアピールしてきた個々のキャラクターが、着実に浸透した結果とも言える。またジャニーズWESTは、ジュニア時代からの実績の積み上げが結成1周年にして初のコンサートツアーで15万人を動員し、1stアルバムがTOP30入りするなど確実に実を結んでいる。Kis-My-Ft2とジャニーズWESTとともに、次世代を担う注目株として一歩ずつ成長を遂げている。その勢いからは、嵐や関ジャニ∞といった“人気者”が決して安穏していられない“下克上”の匂いさえ漂ってくる。
◆EXILE TRIBEの屋台骨を背負う存在として輝きを増した三代目JSBが初の首位
EXILE TRIBEにおいては、昨年のレコード大賞を獲得した三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEの“伸び”が止まらない。2014年の上半期ランキングではTOP50内に1曲のみだった彼らが、今年の前半でTOP30内に3曲をランクインさせるとは、1年前に誰が予想できただろうか。加えて、アルバム『PLANET SEVEN』がAKB48を抑えて上半期のNo.1を獲得。本家EXILEのリリースが控えめだったこともあるだろうが、ここにきて実績においてもEXILE TRIBEの屋台骨を背負う存在として輝きを増したように思える。メンバー個々の活躍が広がる今後はさらに大きな花を開かせそうだ。個々の個性が光りはじめたという点では、演技派も肉体派も擁するGENERATIONS from EXILE TRIBEにも要注目だ。こちらも1作ごとの伸びは著しく、これに今年アリーナツアーを成功させ新体制でさらにきめ細かいアプローチ体制が整ったE-girlsを含め、後半のランキングから目が離せそうにないユニットがグループ内に目白押しの状態だ。
と、注目“ファミリー”内における“新勢力”の台頭を記してきたが、ミュージックシーン全体を見るとベテランもしっかりと結果を残している。実に10年ぶりとなるオリジナルアルバム『葡萄』を発売したサザンオールスターズ、同じく10年ぶりのオリジナルアルバム『Journey of a Songwriter〜旅するソングライター』を発表した浜田省吾がアルバムランキングで貫禄を示した。10曲前後が“標準”収録曲数になっていた近年のアルバムマーケットに楔を打ち込むように、いずれの作品もCD収録時間ほぼ一杯の16曲、17曲(表記上は15トラック)を収めており、その“攻め”の姿勢がLPやCDで育った世代のみならず、配信中心の世代の心をも震わせた。下半期の中心作のひとつになるであろうMr. Childrenの『REFLECTION』とともに、配信時代に向けてアーティストからの“提示”と言えるだろう。
(文:田井裕規)
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