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米FRB 景気上向き判断 利上げは今後に6月18日 3時11分
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アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、金融政策を決める会合を終えて声明を発表し、アメリカの景気は「緩やかに拡大した」と上向きの判断を示しました。
そのうえで、焦点のゼロ金利政策の解除については、雇用がさらに改善し物価の上昇を確信できれば利上げするという方針を維持し、今後の景気を確かめて金利を引き上げる方針を改めて示しました。
そのうえで、焦点のゼロ金利政策の解除については、雇用がさらに改善し物価の上昇を確信できれば利上げするという方針を維持し、今後の景気を確かめて金利を引き上げる方針を改めて示しました。
FRBは17日まで2日間、金融政策を決める公開市場委員会を開き、終了後、声明を発表しました。
声明でFRBは、アメリカの景気について雇用や消費などの改善を指摘し、「緩やかに拡大した」とこれまでより上向きの判断を示しました。
そのうえで、焦点のゼロ金利政策の解除について「雇用がさらに改善し、物価が中期的に上昇していくと確信できれば利上げする」という方針を維持し、今後の景気の改善を確かめて金利を引き上げる方針を改めて示しました。
利上げを巡ってFRBは一時、最も早い場合で今回の会合で行うことも視野に入れていましたが、ことし1月から3月のGDP=国内総生産がマイナス成長に落ち込んだことなどを踏まえ、大方の予想どおり今回は見送りました。
FRBは今回、ドル高に伴う輸出の減少なども反映して、ことしのGDPの成長率の見通しを、ことし3月時点の予測から大幅に下方修正しています。
また、FRBは声明と合わせて今後の利上げの時期や金利の水準を予測する資料を公表し、会合の参加者の大半が、今後ことし年末までに利上げが行われるという予想を示しました。
ただ、利上げのペースは、ことし3月時点の予測と比べると緩やかになるという見方がいくぶん強まっています。
声明でFRBは、アメリカの景気について雇用や消費などの改善を指摘し、「緩やかに拡大した」とこれまでより上向きの判断を示しました。
そのうえで、焦点のゼロ金利政策の解除について「雇用がさらに改善し、物価が中期的に上昇していくと確信できれば利上げする」という方針を維持し、今後の景気の改善を確かめて金利を引き上げる方針を改めて示しました。
利上げを巡ってFRBは一時、最も早い場合で今回の会合で行うことも視野に入れていましたが、ことし1月から3月のGDP=国内総生産がマイナス成長に落ち込んだことなどを踏まえ、大方の予想どおり今回は見送りました。
FRBは今回、ドル高に伴う輸出の減少なども反映して、ことしのGDPの成長率の見通しを、ことし3月時点の予測から大幅に下方修正しています。
また、FRBは声明と合わせて今後の利上げの時期や金利の水準を予測する資料を公表し、会合の参加者の大半が、今後ことし年末までに利上げが行われるという予想を示しました。
ただ、利上げのペースは、ことし3月時点の予測と比べると緩やかになるという見方がいくぶん強まっています。
FRB議長「年内の利上げは可能」
金融政策を決める会合を終え、記者会見したFRBのイエレン議長は、アメリカの景気について、冬場の一時的な低迷から脱して緩やかに拡大しているという認識を示しました。
しかし、雇用や賃金にはさらに改善する余地があるという考えも示し、焦点のゼロ金利政策の解除について「今回の会合では、まだ利上げの条件は整っていないというのが結論だ」と述べました。
そのうえで、「会合参加者も私も景気の緩やかな改善が続くというはっきりとした証拠を必要としている」と述べ、雇用がさらに改善し、物価の上昇を確認してから利上げを始める姿勢を強調しました。
そして、利上げの時期については「会合参加者の大半がことし後半には条件が整うと期待している。年内の利上げは可能だ」と述べ、年内のいずれかの時点で利上げの環境は整うという認識を改めて示しました。
しかし、雇用や賃金にはさらに改善する余地があるという考えも示し、焦点のゼロ金利政策の解除について「今回の会合では、まだ利上げの条件は整っていないというのが結論だ」と述べました。
そのうえで、「会合参加者も私も景気の緩やかな改善が続くというはっきりとした証拠を必要としている」と述べ、雇用がさらに改善し、物価の上昇を確認してから利上げを始める姿勢を強調しました。
そして、利上げの時期については「会合参加者の大半がことし後半には条件が整うと期待している。年内の利上げは可能だ」と述べ、年内のいずれかの時点で利上げの環境は整うという認識を改めて示しました。
円相場や日本経済への影響は
JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳チーフ・グローバル・マーケット・ストラテジストは、「FRBの声明やイエレン議長の記者会見を踏まえて年内の利上げの可能性は高まってきたが、利上げを急いでいるような切迫感は感じられず、最初の利上げはことし12月になるのではないか」と話していました。
また、円相場や日本経済への影響については、「投資家の間では最初の利上げへの関心は依然高く、今後のFRBの会合やイエレン議長の発言を警戒しながら、徐々に円安ドル高が進むだろう。アメリカが利上げに近づくことは、それだけアメリカの景気回復の力強さが増すということで、日本の輸出産業など、よい影響のほうが大きいのでないかと思う」と述べました。
一方、大和総研の土屋貴裕シニアエコノミストは「利上げは年内に始まるだろうが、イエレン議長は記者会見で利上げのペースは緩やかになるということを強調していた印象で、為替や株式の市場に驚きを与えないように意識していた」と話しました。
さらに「今後、アメリカの利上げ開始に向けてドルが買われやすいことは変わりないが、このところのような激しい変動は収まり、徐々に円安ドル高が進むのではないか」と述べました。
また、円相場や日本経済への影響については、「投資家の間では最初の利上げへの関心は依然高く、今後のFRBの会合やイエレン議長の発言を警戒しながら、徐々に円安ドル高が進むだろう。アメリカが利上げに近づくことは、それだけアメリカの景気回復の力強さが増すということで、日本の輸出産業など、よい影響のほうが大きいのでないかと思う」と述べました。
一方、大和総研の土屋貴裕シニアエコノミストは「利上げは年内に始まるだろうが、イエレン議長は記者会見で利上げのペースは緩やかになるということを強調していた印象で、為替や株式の市場に驚きを与えないように意識していた」と話しました。
さらに「今後、アメリカの利上げ開始に向けてドルが買われやすいことは変わりないが、このところのような激しい変動は収まり、徐々に円安ドル高が進むのではないか」と述べました。