脳細胞を光で刺激、うつ改善=「楽しい記憶」再現、マウスで―理研
時事通信 6月18日(木)2時11分配信
うつ状態にしたマウスの脳細胞を光で刺激して「楽しかった記憶」を人為的によみがえらせ、うつを改善する実験に、ノーベル医学生理学賞受賞者で、理化学研究所の利根川進博士らの研究チームが成功した。研究成果はうつ病のメカニズム解明や、将来の治療法開発につながると期待される。論文は17日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。
利根川博士らは、神経細胞に光に反応するたんぱく質を組み込んだ遺伝子操作マウスを生み出し、脳内で光を照射することで、狙った神経細胞群だけを活性化する技術を開発。記憶の仕組みを探る研究を続けている。
研究チームは、オスのマウスをメスのマウスと一緒に過ごさせて「楽しい記憶」を与え、そのときに反応した脳の海馬と呼ばれる部位にある神経細胞群に対し、特定の光で反応するたんぱく質を組み込んだ。次に、ストレスを10日間与えてマウスを「うつ状態」にした。うつ状態になったマウスは、通常のマウスと比べ、おいしい餌を探そうとする意欲や、苦痛から逃れようとする努力が減退する傾向を示した。
しかし、「楽しい記憶」を与えたときに反応した神経細胞群に光を照射して活性化させると、照射されている間に限り、通常のマウスと同じレベルにまで意欲や努力が戻った。
また、「楽しい記憶」とストレスを与えた後、光の照射を1日15分ずつ、計5日間与えてやると、その翌日に行ったテストでは光の照射がなくても、うつ状態が改善。効果が長期間維持されることも分かった。
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