党首討論:首相、維新持ち上げ…対民主と姿勢に差
毎日新聞 2015年06月17日 22時53分(最終更新 06月18日 00時22分)
17日の党首討論では、安倍晋三首相が民主党への対決姿勢を鮮明にする一方、安全保障関連法案で協力を得たい維新の党に対しては丁寧な答弁に終始し、対照的な姿勢を見せた。
首相は、民主党の岡田克也代表との討論の冒頭で、衆院厚生労働委員会で渡辺博道委員長(自民)が委員会室に入る際に民主党議員ともみ合いになり、頸椎(けいつい)捻挫と診断されたことに言及。「極めて恥ずかしい行為だ」と民主党を批判した。
さらに、岡田氏が「公正な(委員会)運営が確保できるかが問題で、こちらだけ責められても困る」と反論したのに対し、「暴力を事実上、肯定する発言だ」と声を荒らげた。
一方、岡田氏に続く維新の松野頼久代表には「大変良い質問をしていただいた」と持ち上げる場面もあった。松野氏は安保法案に関し、「海外では『これまで以上に国際貢献する』と言い、国内では『日本人の命を守るため』と言う。議論で国民が分からない最大の理由だ」と首相の説明を批判的に取り上げたにもかかわらず、首相は笑顔で応じた。また、参院選挙制度改革に関し、維新など野党4党がまとめた案についても「取りまとめる努力をされたことには敬意を表したい」と松野氏への気遣いを見せた。【影山哲也】