中間貯蔵会社:廃棄物搬入を一時中断…サイバー攻撃受け
毎日新聞 2015年06月17日 20時20分(最終更新 06月17日 23時11分)
環境省は17日、東京電力福島第1原発事故で生じた除染廃棄物の中間貯蔵施設を管理する特殊会社「中間貯蔵・環境安全事業」(JESCO)が標的型メールとみられるサイバー攻撃を受けたと発表した。
施設の管理システムに影響はなく、地権者情報は所管する同省が管理しているため漏えいはないという。
標的型メールは、あらかじめ攻撃対象を決めてメールを送りつけ、端末をウイルス感染させる。
同省によると今月12日、同社北海道事業所のパソコン1台が5月25日から外部サイトに不正通信していると調査機関から通報があった。ウイルスは検出できなかったが、15日も別の1台が同様の不正通信をしたため、2台をインターネットから遮断。16日午後9時ごろ、社内の全パソコンの外部接続を止めた。
同社担当者は「職員が気付かない間に標的型メールを開いた可能性が高い」と話す。同省は中間貯蔵施設への廃棄物搬入を一時中断したが、異常がないことを確認し再開した。【阿部周一】