「三女の本は嘘ばかり」麻原彰晃四女が語る“一家”のいま
「麻原の死刑は安保法案審議中におこなわれるという情報がある。世間の関心をそちらに向けるためだ。しかも今年に入って死刑執行はまだない。安倍内閣ならやりかねない」(社会部記者)
こんな話が流れるなか、麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚(60)の四女・聡香さん(仮名、26)が、本誌インタビューに答えてくれた。聡香さんは5年前に著書『私はなぜ麻原彰晃の娘に生まれてしまったのか』(徳間書店)を出版、家族のなかで唯一被害者に謝罪すべきとの立場を鮮明にしてきた。
だが、今年3月、アーチャリーこと三女の松本麗華さんが『止まった時計』(講談社)という手記を出した。また、ブログでも情報を発信している。
「3月20日の地下鉄サリン事件20年の日で、取材は一段落すると思っていました。でも、三女が本を出したことで変わった。本はまったくフィクションと言っていい。なかには尊師は凄いと書いてある。オウムを否定する言葉もない。彼女はオウム的な価値観の中で今も生きていると思います。父については精神疾患を患っていると強調している。つまりこの本は、父の死刑執行を回避することを狙って出したのでしょう。これを元信者さんたちが読んで信仰を取り戻すきっかけになりそうで怖いです」
麻原の家族は現在、みなバラバラで生活しているという。妻の知子さんは次男とともに埼玉県内にあるアレフ本部の近くで暮らし、次女と三女と長男も近所の別宅に住んでいる。長女と四女の聡香さんは一人住まいだ。
公安調査庁は三女のアーチャリーがアレフの幹部になっていると認定、また、麻原が亡くなった場合は、長男と次男が新たな教祖として、教団を継承するとみられている。長女は別として、聡香さん以外はいまだどっぷりオウムに浸かったままと見ていい。
「母親と三女は絶縁状態になっています。母親たちは今でも教団のお金で暮らしています。三女にも取り巻きの元信者がいて、彼らの援助で生活している。父の攻撃的な性格をもっとも継承したのは三女でしたね。だから5歳で後継者に指名された。でも、のちに後継者は弟たちに移りました。教団は長男と次男が継承するというけど、彼らが宗教家になりたいなら、別の宗教をやるべきです。オウムという土台の上に何を積み上げても、私は間違うと思っています」
かつての教団内部については?
「教団を支配していたのは性と暴力でした。父は女性の幹部信者にはほとんど手を出していました。父の子供は全部で15人いるはずです。父だけでなく幹部の人たちにも、みな愛人がいた。性のイニシエーションだと言って、結局父も幹部もやりたい放題だったんです。暴力については、脱会した信者が連れ戻されたとき、逆さ吊りの罰を与えられたのを見ました。私が見たときにはすでに遺体です。これは事件化していないはず。幼いころでしたが、強く印象が残っています」
ここまで語ってくれた聡香さん。きっぱりと教団との距離を置いているのは聡香さんだけだった。
(週刊FLASH6月16日号)
こんな話が流れるなか、麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚(60)の四女・聡香さん(仮名、26)が、本誌インタビューに答えてくれた。聡香さんは5年前に著書『私はなぜ麻原彰晃の娘に生まれてしまったのか』(徳間書店)を出版、家族のなかで唯一被害者に謝罪すべきとの立場を鮮明にしてきた。
だが、今年3月、アーチャリーこと三女の松本麗華さんが『止まった時計』(講談社)という手記を出した。また、ブログでも情報を発信している。
「3月20日の地下鉄サリン事件20年の日で、取材は一段落すると思っていました。でも、三女が本を出したことで変わった。本はまったくフィクションと言っていい。なかには尊師は凄いと書いてある。オウムを否定する言葉もない。彼女はオウム的な価値観の中で今も生きていると思います。父については精神疾患を患っていると強調している。つまりこの本は、父の死刑執行を回避することを狙って出したのでしょう。これを元信者さんたちが読んで信仰を取り戻すきっかけになりそうで怖いです」
麻原の家族は現在、みなバラバラで生活しているという。妻の知子さんは次男とともに埼玉県内にあるアレフ本部の近くで暮らし、次女と三女と長男も近所の別宅に住んでいる。長女と四女の聡香さんは一人住まいだ。
公安調査庁は三女のアーチャリーがアレフの幹部になっていると認定、また、麻原が亡くなった場合は、長男と次男が新たな教祖として、教団を継承するとみられている。長女は別として、聡香さん以外はいまだどっぷりオウムに浸かったままと見ていい。
「母親と三女は絶縁状態になっています。母親たちは今でも教団のお金で暮らしています。三女にも取り巻きの元信者がいて、彼らの援助で生活している。父の攻撃的な性格をもっとも継承したのは三女でしたね。だから5歳で後継者に指名された。でも、のちに後継者は弟たちに移りました。教団は長男と次男が継承するというけど、彼らが宗教家になりたいなら、別の宗教をやるべきです。オウムという土台の上に何を積み上げても、私は間違うと思っています」
かつての教団内部については?
「教団を支配していたのは性と暴力でした。父は女性の幹部信者にはほとんど手を出していました。父の子供は全部で15人いるはずです。父だけでなく幹部の人たちにも、みな愛人がいた。性のイニシエーションだと言って、結局父も幹部もやりたい放題だったんです。暴力については、脱会した信者が連れ戻されたとき、逆さ吊りの罰を与えられたのを見ました。私が見たときにはすでに遺体です。これは事件化していないはず。幼いころでしたが、強く印象が残っています」
ここまで語ってくれた聡香さん。きっぱりと教団との距離を置いているのは聡香さんだけだった。
(週刊FLASH6月16日号)