先日、「教えて!gooウォッチ」で「人類に好かれようと進化したゴキブリがいたら?」という記事を配信したところ、ニコニコニュースユーザーのみなさんが大いに盛り上がっているのを編集部は発見。寄せられた回答を見てみると、
「歩行速度を落とせ! 飛ぶな! 色も変えろ!」(ヒデヨリくん)、「それなら人の食べ物に手を出さず他の害虫を食べる、人のいる場所ではゆっくり歩く、と言う風に進化すれば好かれるかも」(kur0nekoさん)、「とりあえず美少女になってくれれば許す」(1ダースヴェイダ...さん)などの意見が挙がっており、やはり別の生物になるしか好かれる術はないのかも……。
■ゴキブリの歴史は恐竜よりも古かった!
「人類の永遠の敵」とも言われるゴキブリの生態について、害虫用の殺虫剤を数多く開発するフマキラーによると、
「ゴキブリはトンボと並んで古くから地球に現れた昆虫の仲間で、3億6000万年前から生存していたと言われています。黒い食器を意味する御器にかぶりつく事からごきかぶり→ゴキブリと言われるようになりました。他には、黒い光沢のある御器を着ているように見えることから御器被り→ゴキブリという説もあります」(フマキラー)
なんと、ゴキブリは恐竜よりも前から地球上に存在していたのだとか! 発見された化石と比較しても現在の姿とほとんど変わらないとも言われており、まさに「生きた化石」。みなさんもよくご存じのように、特筆すべきはその生命力の強さで、
「水さえあれば1ヵ月以上生きます。脳は頭にありますが、胸にも大きな神経の集まり(神経球)があるので、脳がつぶれても一時的に手足を動かすことができます。また、手足が1、2本もげるくらいであれば平気で歩きまわりますね」(フマキラー)
とのこと。頭をつぶしてもなかなか死なないのには、こうした理由があったとは……。しかし、脳が働かなくなるといずれは死んでしまうのでご安心を。
■ところで、一体何の役に立っているの?
見た目が気持ち悪いだけでなく、サルモネラやコレラなど、食中毒のもととなる菌をまき散らすゴキブリ。忌み嫌われる理由を挙げればキリがないが、彼らが存在する価値はあるのだろうか。その点についても聞いてみた。
「森林にすむゴキブリは、さまざまな生きもののエサとなったり、動物や植物の死がいを食べて土に還す役割を果たすことで生態系を支えています。ゴキブリは家の中では嫌われモノのNO.1ですが、その生命力の強さのため、世界中で実験に使われています。ゴキブリのおかげで、生き物の体で何が起こっているかについて、多くのことが明らかになってきたのです」(フマキラー)
日本以外では、ゴキブリを食べたり、薬としている国もあるのだとか。また、最近ではペットとして様々なゴキブリが売られている……。
正直、背筋がゾッとしてしまうような話だが、「百害あって一利なし」と思われたゴキブリの存在にも、きちんと意味があることをご理解いただけただろうか。
これを機に、あなたのゴキブリに対する見方も変わる……かも?
(酒井理恵)
教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)