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【韓国MERS感染】
感染広げたサムスンソウル病院 財閥式経営が裏目? 当局との癒着、疑う声も
さらに、患者搬送係の男性も発熱の症状がありながら9日間勤務を続けた。この男性は少なくとも患者76人を搬送するなど、病院内にウイルスを拡散させたとされている。計162人の感染者(17日時点)のうち、サムスンソウル病院ではほぼ半数の80人の感染者を出した。同病院を通じて、今や感染患者は韓国全域に拡散し、“最高級”の病院”は「最悪の病院」(韓国メディア)として名をはせることになった。
院内感染拡大の原因は、同病院の患者管理の甘さや、医療スタッフや病院訪問者に対する予防対策のずさんさだ。保健当局はつい最近まで、感染リスクの程度や隔離対象の判断などをすべて、同病院に一任。まさに放任、丸投げ状態だった。
閉鎖措置などの対策を取らず、結果として感染拡大を許した同病院への当局の“甘さ”について、韓国メディアは「国は何をしてきたのか」など疑問を投げかけている。