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【朝鮮半島ウオッチ】
史上最悪の日韓関係で迎える国交正常化50周年、世界文化遺産問題がダメ押し 決定打はまたも朴槿恵大統領
安倍外交が対米、対中で進展したことで、朴槿恵外交が精彩を欠き批判も目立ってきた情勢から、対日政策の見直し論が世界文化遺産問題にも影響を及ぼしたようだ。まず、政府当局者から「日本は7施設を削除すべし」という主張が消えた。妥協案として「歴史的事実の記述などの展示」が急速に浮上した。
そして、外交的な交渉の余地を否定する朴槿恵大統領発言には韓国国内にも批判が出た。「協議前に大統領発言で踏み込んでしまえば交渉が狭まる。朴大統領は外交がわかってない」と断言する韓国の外交専門家もいる。慰安婦問題でみせてきた朴大統領の“反日原則論”が世界文化遺産でもまた登場し外交の柔軟性を奪った格好だからだ。
日本側もイコモスから「各施設の歴史全体を理解できる計画」を求めらたことを踏まえ、一定の譲歩があり得ることを示唆。第2回協議では「韓国側の妥協案を否定はしなかった」(関係者)とされるが、3回目の日韓協議の日程は決まっていない。ここからが駆け引きの本番である。
韓国は妥協策をさぐる一方で、世界遺産委員会のメンバー国に国会議員団が「日本の23全施設の登録反対」をアピールする外交ロビー活動を開始している。尹炳世外相は委員会の議長国ドイツを訪問し、シュタインマイヤー外相との会談で自国の立場を説明する予定だ。日本も韓国を除く委員会20カ国に事実上の首相特使を送り、韓国の多数派工作を阻止し日本の立場を説明している。
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