『日韓対立の真相』という本がベストセラーになっている。著者は、外務省きっての韓国通として知られた武藤正敏前駐韓大使だ。6月22日の日韓国交正常化50周年を前に、思いの丈を語り尽くした。
朴槿恵の「性格」が問題
6月22日に、日韓国交正常化50周年を迎えます。歴史的な節目にもかかわらず、残念ながら日本ではまったく祝福ムードがありません。
振り返れば、いまから10年前の40周年の時は、私はソウルの日本大使館で特命全権公使を務めていましたが、約700ものイベントを行ったものです。それが今回は、極めて少ない。まったく寂しい限りです。
日本と韓国は、2000年の交流史を持つ隣国同士なのに、なぜこんなことになってしまったのか。
私は1975年に韓国語研修のためソウルに留学して以降、40年の外交官生活の多くを韓国で過ごしてきました。'10年8月から'12年10月までは、駐韓国特命全権大使を務めました。
そのような立場から、これまでは公の場で、日韓関係について持論を述べることは、差し控えてきました。しかし国交正常化50周年を迎えたこのたび、このままではいけないと思って、『日韓対立の真相』(悟空出版)を上梓したのです。
日韓関係がこれほどこじれてしまったのは、一言で言えば朴槿恵大統領が、「慰安婦問題が解決しない限り、日韓首脳会談は行わない」と宣言してしまっているからです。韓国の大統領が慰安婦問題で結論ありきでは、日韓の官僚たちが妥協できるはずがありません。
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