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橋下徹氏「かつての大阪にどんどん逆戻りしている」都構想反対派の政策に苦言

橋下徹氏「かつての大阪にどんどん逆戻りしている」都構想反対派の政策に苦言

2015年6月10日(水)に行われた橋下徹・大阪市長の退庁会見で、自民党が修正提案して設置が可決された大阪会議(大阪戦略調整会議)について橋下氏は「まったく機能しない」と苦言を呈しました。質疑応答では「ぶらり横丁」の撤去や都構想の住民投票に関する分析結果など、記者の質問に対して回答しました。

ログ名
2015年6月10日(水)橋下徹市長 退庁会見
2015年6月10日のログ
参照動画
2015年6月10日(水)橋下徹市長 退庁会見
スピーカー
維新の党 大阪市長 橋下徹 氏
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政治・行政の現場は非合理的で浮世離れしている

記者:今日お疲れ様です。府市連携局が否決されて大阪戦略調整会議修正案が可決されました。これ、受け止めはいかがですか?

橋下徹氏(以下、橋下):大阪会議はまったく機能しないですね。これは政治家、公選職が議員提案出しましたけれども、全く練られていませんし。

審議も去年のいつぐらいに出されたか忘れましたけど、それから半年ぐらい全く議論もされずに、今回ほんの数週間、数週間というか数日ぐらいで成立したわけですから、全く制度としては不完全極まりないもので。この大阪会議で誰かができることではないと思いますね。

とくに大阪の問題、大阪府、大阪市、堺市の問題は話し合いで解決できることはこれまでも解決しているわけです。一番重要なことは、、大阪府、大阪市、堺市で話し合いで解決できなかったことが二重行政を生んで、大阪の発展を阻害してきたと。

ですから、話し合いで解決できない問題をどうするか? というところに焦点を当てて、それを考えないといけないところを、単純に話し合いをしましょうという。しかも首長3人に、大阪府知事、、堺市長の3人に同じようにそれぞれの議会議員を27人加えて。今の、普通の民間企業でも30名の役員で役員会を開く企業なんてありえませんよ。

今、どんどん役員の数をしぼって、意思決定の期間を、意思決定をする会議体を合理的にしていこうというのが、今の組織マネジメントの流れの中でね。まぁ、こんなに30名の会議体を作って、本当にこの政治や行政っていうのは浮世離れしてしまっていることの象徴例じゃないでしょうかね。

議論するのはいいんですよ。しっかり議論していきますけど。議論する場は議会というものがあるわけで、一体この大阪会議というものは、何の目的があるのか。よくわかりません。意思決定をする場なのか、単にサロン的にみんなでワイワイガヤガヤ言うだけなのか。しかも、それぞれの議会に拒否権を与えたわけでしょ? それぞれの議会で過半数がないと、その郊外の自治体のほうでは決定することができないと。もう、全く機能してませんよ。

ほんとに、世間の組織論と組織マネジメント論からは、本当に浮世離れしてしまっているようなものを作ってしまって、一体これでどうするのか。まぁ、次の知事、市長、そこでどう活用するのか。僕は民間人としてしっかり見ていきたいと思いますけどね。

事務局機能をまずしっかり作るべき

だから、話し合いで解決できないから、話し合いで解決できないことが、大阪の莫大な税金の無駄遣いの象徴となった二重行政を生んで、そして公益行政というものが、要は決定できず実行できなかったと。話し合いで解決できなかったところをどう、対処していくかっていうところが大阪問題の根本的な問題ですからね。

それに対しての対処策には大阪の議会はまったくなってません。事務局機能というものも、おそらく議員の人は組織を動かしたことがないのでね、事務局機能というものをものすごい軽視してますね。

これは国会議員が政府に入って大臣とか政務三役になってね、政府に入ってまず感じることは、いかに役所、組織の事務局機能が重要かってことをまず痛感するということなんですが、まず残念なことに大阪府議会、市議会の議員のメンバーはそういうことを経験したことがないので、事務局機能というものを非常に軽く見ていますね。

全くこの大阪会議、機能しないと思いますよ。事務局機能をまず、しっかり作っていくということが、会議体をうまく機能させることに一番重要なポイントであるにも関わらず、事務局機能についてもなんにも検討されていませんし。それから会議の頻度、これも年4回ですか? 何にも決められないと思うし、決めることができないと思うし。

まぁ、いずれは自民党、公明党、大阪都構想反対した側が提案したことなので、維新の会はまぁ、それにお付き合いしましょうというスタンスなんでしょうけど、大阪会議は何の役割も果たせない、何の機能もおそらく果たすことはできない。そういうものだと思ってますけどね。

記者:先ほど、数日の審議でまとめて決まったという言及がありましたけども、自民党および、急いで可決した真の狙いっていうのはどういうふうにとらえていますか?

橋下:大阪都構想を反対したから、一応言い訳程度に作っておきましょうということじゃないんですか? だって大阪都構想というものは2年も3年も、もっとその前から、4年も5年もかけてしてきた政治設計であるにもかかわらずね、それに変わるものが1日でできるなんてそれはありえないです。

1日か2日間そんな程度の検討しかしてないですよ。自民党だって公明党だって、まさかこれ今日可決するとは思ってなかったわけですから。

なんにも検討されていない。ほんとに不完全な制度と。これで1回、地下鉄、鉄道ネットワークの検討をしてみたいと思いますけど、今里筋線の延長、延伸部延伸と、なにわ筋線、どっちに優先順位がつくのかと。見ものですけどね。

一番重要な予算の負担、お金の負担、ここで相当議会が対立する中でやっぱりなんにも決めれない。以前とおんなじとか。大阪会議なんてなくったって、今までも大阪府、大阪市がやってきたわけですから。大阪会議なんかなくてもいいわけですよ。大阪問題はなんにも解決できないと思ってます。


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