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【千葉】

千葉で安保法案反対集会 「若者を戦場に送らせない」

 「思想信条を超えて、若者を戦場に送らせない。若い人を政権のいけにえにはさせない」−。十三日、千葉市中央区の中央公園であった安全保障関連法案に反対する集会。千葉大名誉教授の三輪定宣さん(77)がマイクに力を込めた。

 安倍政権は日本国憲法の武力によらない平和主義を否定する「戦争法案」を一括提出し、今国会での成立を目指す。集会は立憲主義を無視する政権に抗議し、廃案にさせようと市民団体や労働組合がつくる「許すな『戦争法案』6・13県大集会実行委」が主催した。

 三輪さんは戦中の「教科書の墨塗り世代」で、教育行政学の道を選んだ。法案は憲法違反だとして「戦争する国づくりを許すのか許さないのか、国民と政権との綱引きだ」と指摘。「戦争立法ができると自衛隊の海外派兵に続き、『戦争する国づくり』と表裏一体で若い人への『戦争する人づくり』が始まる。若い人のメンタリティーを変えようと、教育への国の統制も始まる」などと訴えた。

 参加者は主催者発表で四千人を超え、昼に周辺を歩くデモの列は途切れない。「戦争させない」。赤地に白文字の紙が揺れ、道行く人にも危機意識の強さを印象づけた。三輪さんは集会後の取材にこう語った。「戦後七十年が『戦前元年』にならないように、この綱引きにもっともっと参加するよう呼び掛けたい。千葉から政治を変えていきましょう」 (野呂法夫)

 

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