福岡県警:巡査が勾留中の組員に便宜
毎日新聞 2015年06月13日 12時56分
◇犯人隠避教唆ほう助容疑で地検小倉支部に書類送検
勾留中の特定危険指定暴力団「工藤会」(北九州市)系組員から依頼され「罪をかぶってほしい」との伝言を別の男に伝えたとして、福岡県警は小倉北署で留置管理を担当していた20代男性巡査を犯人隠避教唆ほう助容疑で福岡地検小倉支部に書類送検した。送検は5日付。県警は巡査を懲戒処分する。
県警によると、送検容疑は2月ごろ、小倉北署の留置場で組員の30代の男=覚せい剤取締法違反(所持、使用)で起訴=から「『覚醒剤を持っていたことにしてくれ』と伝えてほしい」と頼まれ、別の40代の男=同法違反(使用)で起訴、勾留中=に伝言したとしている。巡査は容疑を認め、「組員の要求に応じれば信頼関係が築けると思った」と説明している。金銭の授受はないという。男は組員の知り合いで、組員が覚醒剤を所持した現場にいたという。
鍛冶田敬・首席監察官は「事案を重く受け止めている。調査、捜査を尽くし厳正に処分する」とコメントした。県警は捜査中であることを理由に、巡査や組員らの氏名を明かしていない。